木暮祐一のeSIM奮闘記
2024年1月20日

2024年は海外旅行がeSIMの普及を後押しする?!

令和6年能登半島地震の発災や羽田空港における日航機と海上保安庁の航空機衝突事故など、2024年は重いニュースが飛び込む年明けとなりました。お亡くなりになられた方にご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様には心よりお見舞いを申し上げます。

一方で、本年のeSIM界隈の動きはどのような展望になるのでしょうか。筆者の所感としては、海外旅行という切り口からeSIMがさらに一般のユーザーに浸透し、活用が一段と拡がりをみせる一年になると期待をしています。

●海外旅行がeSIM普及に拍車をかける

新型コロナが5類に移行し、いよいよコロナ禍以前の日常が取り戻されるようになりました。JTBの見通しでは、2024年の訪日外国人客数は過去最高の3,310万人(対前年131.3%、対2019年103.8%)と推計されています。 2023年4月の日本の水際対策終了に伴い海外から日本への旅行がしやすくなったことに加え、欧米などと比べて相対的に安い物価と円安というお得感もあり、訪日外国人客数は急速に回復しています。

こうした中で、インバウンド向けのプリペイドeSIMサービスの拡充に向けた動きが活発化しています。

自販機にてインバウンドおよびアウトバンド向けプリペイドデータ通信SIMを展開しているパロットビーク株式会社は、2023年12月1日より関西国際空港、大阪国際空港(伊丹空港)にて、モバイルデータ通信プリペイドサービス「GLOBAL PREPAID eSIM」の販売を開始しています。

このパロットビークのeSIM自販機は、海外への出入り口にあたる空港に設置されることで、旅行者に手軽に購入をしてもらえるのがポイントです。日本にやってくる訪日外国人と日本から海外に出発する海外渡航者の両方をターゲットとして、プリペイドeSIMを提供しています。

 

関西国際空港および大阪国際空港に設置されるパロットピークのeSIM自販機

 

一方、海外用携帯電話販売及びレンタルサービスを提供する株式会社テレコムスクエアは、2023年12月20日より旅行用eSIM販売サイト「eSIM Mart」をオープンしました。同社ではこのサイトの対応国・地域が200カ国以上で、世界におけるeSIM販売サイトにおいて「世界最大級の旅行用eSIM販売サイト」とうたっています。

「eSIM Mart」は自社商品を含む136社のキャリアを取り扱い、商品数は計286サービスにのぼります。豊富なキャリアとプランの中から目的に合ったサービスを選択して購入することが可能です。

 

「eSIM Mart」トップページ(https://www.esimmart.net/

 

すでに当サイトでも紹介済みですが、当メディアプラットフォーム「eSIM.love」の運営も行う株式会社モバイル・プランニングは、2023年11月30日より日本国内データ通信専用プリペイド型eSIMの販売を楽天市場とヤフーショッピングにて開始しています。ターゲットはインバウンド向けですが、もちろん国内のユーザーがデータ通信容量を追加したい時などにも手軽に利用可能です。

 

eSIM.loveを運営するモバイルプランニングもプリペイドeSIMを展開

 

このほかにも、旅行者向けのプリペイドeSIM関連サービスが今後も続々と登場してくるものと思われます。2024年はいわば、海外旅行を切り口としてeSIMの存在がより多くのユーザーに浸透していく1年となるでしょう。

●米国からeSIMの利用が拡がっていく?!

世界では着実にeSIMの利用が一般に浸透しようとしています。

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチの調査レポート「Global eSIM Landscape Market Outlook and Forecas」によれば、2022年のeSIM対応スマートフォン端末の出荷数は世界全体で4.24億台と、2021年比で11%増となっていることから、通信キャリア側のeSIM対応も進んでおり、現在は世界275社以上のMNOがeSIMに対応しています。

たとえば、すでに米国のiPhoneは2022年9月にリリースされたiPhone14からSIMトレーが廃止されており、eSIMのみ利用可能な端末が標準となっています。米国のiPhoneユーザーは否応なしにeSIMを利用しているわけです。そうした中で、eSIMならではの利便性が着実にユーザーに浸透していっているはずです。

わが国でも副回線を利用するという概念が徐々に一般のユーザーにも浸透してきたのではないかと感じています。通信障害や災害などをきっかけとして通信が利用できない状況がどれほど不便をもたらすかを目の当たりにされた方々が、メイン回線とは異なる通信事業者のデータ通信SIMなどを副回線としてスマホに追加するケースは増えているはずです。

MVNOの回線を利用すれば、安価な維持費で副回線の利用ができます。eSIMなら思い立った時に、いつでも契約して利用が可能です。ぜひeSIMを有効に活用いただき、安心のスマートフォンライフを楽しんでいきましょう。

 

 

<参考>

 

 

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