AI機能強化のeSIMスマホ、Galaxy S24 UltraとGalaxy S24を写真でチェック
サムスンのフラグシップスマートフォン「Galaxy S24」シリーズが2024年1月17日にアメリカ・サンノゼで発表されました。1月末から海外で順次販売が始まっています。
日本での発売時期はまだ未定ですが、例年通りであれば4月には発表されるでしょう。今回は日本で発売予定となるGalaxy S24 Ultra、Galaxy S24を紹介します。
目次
①大画面、高画質カメラ、ペン内蔵の「Galaxy S24 Ultra」
Galaxy S24 Ultraは6.8インチの大型画面を搭載しています。チップセットは業界最高スペックのクアルコム製Snapdragon 8 Gen 3を搭載。
本体内部の冷却性能も高められており、ハイスペックなゲームも楽に操作できるといいます。バッテリー容量は5000mAh。本体サイズは162.3 x 79 x 8.6mm、重量は232gです。
カメラは4つを搭載します。広角カメラは2億画素と業界トップクラスの高解像度のものを搭載。また5倍望遠カメラも5000万画素とこちらも画素数が高く、標準撮影から最大100倍の遠距離撮影までを高性能なカメラでカバーします。
この2つに加えて1000万画素の3倍望遠、1200万画素の超広角カメラも搭載。カメラ性能に関しては日本で販売されているスマートフォンの中でも最上位クラスを誇ります。
そして本体下部には専用の「Sペン」を内蔵します。Sペンはワコムの技術を使ったスタイラスで、Galaxy S24 Ultraの画面に自在に文字やイラストなどを手書きできます。
また本体に内蔵することで充電され、カメラのリモートシャッターにも使えるのです。
②片手で持てるコンパクトサイズ「Galaxy S24」
Galaxy S24の大きな魅力は片手でも楽に持てるコンパクトなボディーサイズ。
本体の大きさは147 x 70.6 x 7.6mm、167gで、これはアップルのiPhone 15 Proとほぼ同等で、わずかながら小型・軽量になっています。
ディスプレイは6.4インチで前モデルのGalaxy S23より0.1インチ大きくなり、小さなサイズながらもより広い画面を使うことができます。チップセットはこちらもSnapdragon 8 Gen 3を搭載。バッテリーは4000mAhです。
カメラは5000万画素 広角、1200万画素 超広角、1000万画素 3倍望遠の組み合わせ。小型なハイエンドモデルとして十分な性能でしょう。
③eSIM内蔵、5Gミリ波にも対応
Galaxy S24 Ultra、Galaxy S24はどちらもeSIMに対応します。日本で現在販売されている前モデル(Galaxy S23 Ultra、Galaxy S23)もeSIMに対応しており、この機能は引き続き継続されています。
なお香港や中国など一部の国のモデルはeSIM非対応です。
なおOSはAndroid 14を採用し、サムスンの開発したユーザーインターフェースであるOne UI 6を搭載しています。
One UIは以前のバージョンでは端末間のeSIM転送に対応していましたが、今回新製品発表会会場で操作した両モデルのOne UI 6では設定項目が見当たりませんでした。
eSIMは物理的な入れ替えができないだけに、eSIM転送機能は復活してほしいものです。
5Gの対応バンドは国により異なりますが、日本モデルは前モデルで高速なミリ波に対応します。
Galaxy S24 Ultra、Galaxy S24が日本に投入されるときは同様にミリ波に対応するでしょう。
参考までにGalaxy S23 Ultraの対応バンドはn1 / n3 / n5 / n28 / n41 / n77 / n78 / n79 / n257(ミリ波)です。
④AIによる新機能、画像消去、音声通訳、文字要約が便利
Galaxy S24 UltraとGalaxy S24は前モデルに比べ大きく進化しています。それはAI機能の追加です。どちらのモデルも従来のスマートフォンでは難しかった機能をAIがサポートし、使い勝手が大きく向上しました。
スマートフォンで最も使う機能であるカメラは、写真の編集が楽に行えます。
撮影後の写真に写った不要なものを消去したり、写っている子供の場所をずらしたり、などの操作が簡単に行え、しかも自然な仕上がりとなるのです。Galaxy S24 UltraならSペンを使って操作できるのも便利です。
試しにテーブルの上にある紙コップを移動させたり消去させてみると、テーブルの上は元々コップが無かったかのように自然に加工されます。
ただ消去するのではなく生成AIにより、周りの模様などから本物のような塗りつぶしが行えるのです。
通訳機能はアプリではなくGalaxy S24シリーズの本体機能としてビルトインされています。
クイック設定から「通訳」を選ぶと、自分側と相手側の上下2つの画面があらわれ、マイクボタンを押して話をすることで音声が文字に変換され、続いて相手側の言語で文字翻訳の表示と音声読み上げが行われます。
この手の機能は一般的にヨーロッパ言語だけだったり、日本語に非対応なことが多いのですが、Galaxy S24シリーズでは日本語に対応、さらにタイ語や中国語などのアジア言語を含む、13か国語に対応します。
海外旅行はもちろんのこと、最近多い海外からのインバウンド旅行者に街中で声を掛けられた時も、Galaxy S24シリーズを持っていれば即座に会話ができるわけです。
なおこの通訳機能はデータ通信不要、オフラインモードでも使えます。
この他にも音声通話中のリアルタイム翻訳、長い文章の要約やフォーマットを自動で揃える機能、音声ファイルのテキスト化などビジネスでも役に立つAI機能が満載されています。
音声ファイルは複数の外国人が混ざったマルチ言語にも対応し、話者ごとにテキストにしてくれるなどかなり本格的なものになっています。
一方ではチャットの文章をカジュアルやフォーマルに変換するなど、日常的に使えそうな機能も搭載されています。
⑤気になるものは「かこって検索」
AI機能の1つとしてグーグル検索が簡単に行える「かこって検索」にも世界で最初に対応しています。
なおGalaxy S24シリーズ発表後、グーグルのPixel 8シリーズでも同機能が使えるようになりました。
かこって検索とは文字通り、画面に表示されたきになるものを「かこう」ことで、そのまま検索できる機能です。画像のスクリーンショットを撮ったり、文字を指先で長押しして選択する必要はありません。
また動画を視聴中であっても、なにか欲しいものが見つかればその部分を「かこう」ことで検索できるのです。Galaxy S24 UltraならSペンが使えるし、もちろん指先でもかこって検索が行えます。
⑥まとめ。日本発売が楽しみなスマホ
日本で販売中のGalaxy S23シリーズも高い評価を受けていますが、Galaxy S24シリーズはAI機能が追加されたことでスマートフォンの新しい体験を提供してくれます。
そしてGalaxy S24 Ultraはカメラ性能もより進化しました。Galaxy S24シリーズが日本で発売になったときは、ぜひキャリアや家電量販店の店頭でAI機能を試してみてください。
香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。