木暮祐一のeSIM奮闘記
2025年9月11日

iPhone 17シリーズはeSIMオンリー! iPhoneならeSIMの移し替えは簡単!

iPhone 17(Appleホームページより)

9月9日(日本時間では9月10日)に発表された「iPhone 17」シリーズ、そして「iPhone Air」。これらのすべてが、日本国内で発売されるモデルでは「eSIM対応、物理SIM非対応」となりました。わが国で市販されるスマートフォンでeSIMオンリーとなるモデルはiPhone 17シリーズが初めてとなるのでは。

ちなみに、アメリカではiPhone 14シリーズからSIMカードスロットが廃止されeSIMオンリーとなっていました。いずれ日本向けモデルもeSIMオンリーになるのではと言われてきましたが、ついにその時がやってきました。
eSIMオンリーとなり、「機種変更時などはどうしたらよいの?」「高齢者とか戸惑うんじゃないの?」などのコメントがSNSで飛び交っていますが、何も心配はいりません。eSIMの利用はとても簡単ですよ。

過去にご紹介したレポートから、「物理SIMをeSIMに変換する」および「別のiPhoneにeSIMを移す」手順を再掲します。

 

iPhoneで物理SIMをeSIMに変換する

筆者手持ちのiPhone 15 Proに、UQモバイルで契約している物理SIMが装着されていました。このSIMカードをeSIMに変換する手順をご紹介します。

 

SIMトレイにはUQモバイルのSIMカードが装着されてます。SIMトレイを抜くと「SIMがありません」のダイアログが出ています。

 

「設定」→「モバイル通信」とタップし、「eSIMに変更」をタップします。

 

eSIMへの変更を再度確認するダイアログが表示されます。サイドボタンをダブルクリックして承認し、しばらくすると「モバイル通信設定完了」の表示が出て、eSIMへの変換が完了しました。

 

eSIMに変換したのでSIMカードを抜いても先ほどの画面で出てきた「SIMがありません」のダイアログは表示されず、アンテナピクトも立っています。

 

以上でiPhone上でSIMカードをeSIMに変換できました。とても簡単で、あっという間でしたね。

なお、eSIMに変換できるのは、NTTドコモ(ahamoを含む)、KDDI(UQ mobile/povo2.0を含む)、ソフトバンク(ワイモバイル、LINEMOを含む)、楽天モバイルのみとなっています。MVNOなどでは利用できません。

また一度eSIMにしてしまうと、それまで使用していたSIMカードは使えなくなります。再度、SIMカードに戻したいときは、通信キャリアで新たなSIMカードを発行してもらう手続きが必要で、手数料もかかります。

iPhoneのeSIMを別のiPhoneに移す

iPhoneの「eSIMクイック転送」を使ってeSIMを他のiPhoneに移してみましょう。ここでは、先ほどiPhone 15 Pro上でeSIM化したUQモバイルの回線を、iPhone 12 miniに移します。手順は以下のとおりです。

 

iPhone 15 Pro(右)からiPhone12 mini(左)へeSIMを移します。左の端末はSIMが装着されていないのでアンテナピクトも0本(圏外)です。

 

eSIMを移す側のiPhoneで操作します。「設定」から、まずインターネットへの接続が必要なのでWi-FiをONに、続いて「モバイル通信」をタップすると、iPhoneは周囲のSIMの転送が可能なiPhoneを探します。

 

周囲にあるiPhone 14およびiPhone 15 ProのSIMを見つけました(左)。先ほどeSIM化した回線を選択します。転送をするかという確認のダイアログ(中央)が表示されるので「番号を転送」をタップすると、移行元のiPhoneで承認をするようにというダイアログが表示されます(右)。

 

転送元のiPhone画面に「転送を承認」というダイアログが表示されますので、サイドボタンをダブルクリックします。

 

以上でeSIMの転送が完了(左)し、転送元のiPhoneではアンテナピクトが0本(圏外)になりました(右)。

 

以上で、iPhoneの「eSIMクイック転送」を使ったeSIMの移し替えは完了です。

eSIMを他のスマホに移し替える(機種変更)するには、基本的には契約している通信キャリアのサイトから手続きをして、eSIMのプロファイルを発行してもらい、そのプロファイルを新しいスマホにインストールする(プロファイルのQRコードを読み込むなど)などの手間がかかりましたが、iPhone同士であれば通信キャリアを介することなく、とても簡単にeSIMを移すことが可能です。

MVNOのeSIMの場合、このiPhoneの「eSIMクイック転送」には対応していないため、eSIMプロファイルの再発行を申請し、新しいiPhoneにインストールするという方法で機種変更をする必要があります。

 

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