山根康宏のワールドeSIMレポート
2024年8月19日

最新折りたたみスマホ「Galaxy Z Flip6」「Galaxy Z Fold6」、海外限定モデルも紹介

7月31日にサムスンの「Galaxy Z Flip6」「Galaxy Z Fold6」が発売されました。7月10日にパリで発表会が開催され、海外では先行販売が始まっていましたが、日本は第二次販売国となり海外からあまり遅れることなく製品が登場しています。チップセットにクアルコムのSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを採用したスペックが高い製品で、もちろんeSIMにも対応。日本未発売のカラバリも含め、両者を写真を中心に紹介します。

閉じても使える外画面を搭載、ポケットにも入るGalaxy Z Flip6

Galaxy Z Flip6は本体を縦にたたむことのできる、フリップスタイルのスマートフォンです。閉じた状態の大きさは85.1 x 71.9 x 14.9mmで手のひらにすっぽりと納まる大きさ。ポケットにも楽に入れることができます。また閉じたときにも使える外画面の大きさは3.4インチ。一部のアプリやカレンダーなどのウィジェットが使えます。その気になれば本体を開かなくてもある程度のことができるのです。

 

コンパクトボディーに3.4インチの外画面を搭載

折りたたみスマートフォンはそのサイズが気になります。確かに閉じた状態では厚みがあるものの、全体の大きさは小さく、重量は187gと比較的軽量です。そのため持ちにくということは感じられません。

 

187gの軽量ボディー

本体を開けば6.7インチの普通のスマートフォンになります。開いたときの大きさは165.1 x 71.9 x 6.9mm。カメラは広角が5000万画素と高画質で、1200万画素の超広角カメラも搭載。望遠はないものの2-3倍程度なら十分な画質の写真が得られます。

 

本体を開けば普通のスマホだ

縦折りスマートフォンが便利なのはフレックススタイルと呼ばれる、本体を曲げた状態で使えること。一番使い勝手が高いのが写真撮影で、スマートフォンを三脚に固定することなくテーブルの上などに置いて、写真を撮ることができます。ビデオ会議の時も同様で、フロントカメラを簡単に使えます。

 

フレックススタイルで使えるのが便利

本体を閉じてウィジェットを使ってみます。このように大きな画面に表示されるため、日常的な情報を表示するのであれば本体を開く必要はありません。LINEも使えるのですぐに返事も書けますし、YouTubeの動画も再生できます。

 

外画面で日常的に必要な情報収集やアプリが使える

オリンピックモデルなど海外限定品も登場

Galaxy Z Flip6は背面のパネルとフレームの色にカラバリがあります。基本は4色展開です。左からシルバーシャドウ、イエロー、ミント、ブルー。これはグローバル共通で、日本でもすべての色が販売されます。

 

Galaxy Z Flip6の基本4色

本体のカラバリは他にもあります。まずオンライン販売限定カラーとしてクラフテッドブラックとホワイトが日本で販売されます。海外ではこれに加えてピーチの3色。鮮やかな色のピーチも日本で出してほしいと言う声が聞こえそうです。

 

オンライン限定の3色。日本では中央のピーチは未発売

そしてパリオリンピックの選手1万7000名のみに配布される限定モデルがこちらのオリンピックエディションです。背面にはオリンピック・パラリンピックのロゴも入っています。

 

オリンピック限定モデル

このオリンピックモデルにはIOC(国際オリンピック委員会)公式アプリの他、会期中に会場で使えるコカ・コーラ自動販売機のクーポン、パリ市内の鉄道やバスに乗れる電子チケットも内蔵。いずれも無料で飲み放題、乗り放題とのこと。さらに高級レザーブランド「ベルルッティ」の革製カバー(パネル型)も付属と、なかなか豪勢な製品になっています。

 

ベルルッティの革カバーも付属する

海外ではコラボモデルもさっそく登場しています。香港ではドラえもんモデルが発売され、限定数の販売とあってプレミアム価格に高騰しているという話も聞かれます。サムスンはブランドやキャラクターとのコラボモデルを過去にも出しており、今後もいくつかのバリエーションモデルが登場するでしょう。

 

香港で発売になったドラえもん版Galaxy Z Flip6

12.1mmの厚みで開けば小型タブレットになるGalaxy Z Fold6

Galaxy Fold6は横方向に開く折りたたみスマートフォン。閉じれば6.3インチ画面のスマートフォンで、開くと7.6インチのほぼ正方形な画面が使える小型タブレットになります。閉じたときの本体サイズは153.5 x 68.1 x 12.1mm。若干厚みはありますが、前モデルよりは薄くなりました。そしてこの本体を横向きに開くことができるのです。

 

閉じたスタイルは普通のスマートフォンのGalaxy Z Fold6

重量は239gとやや重たいのですが、横幅がスリムなため意外と持ちやすいと感じられます。本体は側面のエッジ部分の角を立てた形状なので、握ったときもしっかりと保持できます。

 

やや重量があるがスリムな横幅のため持ちやすい

そして開いた状態がこちら。7.6型はタブレットとしてはやや小型ながら、スマートフォンの約2倍の表示面積は広大です。最大3つのアプリの分割起動や、アプリの上に別のアプリを小ウィンドウで起動するポップアップウィンドウも実用的。さらに専用のスタイラス「Sペン」を使った手書きも楽に行えます。開いたときの大きさは153.5 x 132.6 x 5.6mmです。

 

7.6インチの大画面は快適だ

閉じたときの厚さや重量がちょっと気になる反面、開いたときの5.6mmの薄さは驚異的。開いたまま使うのも快適で、たとえば会議中にメモを取る手書きパッドとしても使いやすそうです。Galaxy Z Flip 6はどちらかといえばファッション性を狙った製品であるのに対し、Galaxy Z Flod6はビジネスやクリエイター向け、さらにコンテンツを楽しむエンタメ向けの製品と言えます。

 

5.6mmの厚さはかなり薄く取り回ししやすい

Galaxy Z Flip6同様に、Galaxy Z Flod6もフレックススタイルで使えます。上半分でビデオ会議、下半分でメモのように2つのアプリを同時起動しても楽に使えます。動画を見ながらSNSで反応を書く、という使い方も楽しそうです。なおかめたは5000万画素の広角、1200万画素の超広角、1000万画素の3倍望遠を搭載します。

 

大画面のフレックススタイルは使いやすい

海外限定カラーは1色

Galaxy Z Fold6にも海外限定カラーがあります。まずは基本カラーですが、シルバーシャドウ、ネイビー、ピンクの3色が海外で販売中です。このうちピンクは残念ながら日本では販売されていません。

 

Galaxy Z Fold6の基本3色。日本はピンク以外の2色のみ

このピンクは桜色にも近いピンクで、日本人にも好まれそうな色合いだと思います。Galaxy Z Fold6は後から新色が追加されることはないかもしれませんが、オンライン限定台数でぜひ販売してほしいもの。

 

桜色は日本人にも受けそう

日本とグローバルのオンライン販売限定モデルはこちらのホワイトとクラフテッドブラック。Galaxy Z Flip6、Galaxy Z Fold6の日本展開を見ると、暖色系の色が今回はパスされたことがわかります。

 

オンライン限定色は日本でも販売される

AI機能も進化、使い勝手がさらに高まった

Galaxy Z Flip6、Galaxy Z Fold6はサムスンが1月から新製品に搭載を始めた「Galaxy AI」機能により、翻訳や文書の自動加工など便利な機能が多数利用できます。Galaxy AIの基本機能は1月発売の「Galaxy S23」シリーズと同等なので、過去の記事も見てください。

AI機能強化のeSIMスマホ、Galaxy S24 UltraとGalaxy S24を写真でチェック
https://esim.love/blog/2024/02/14/1606/

Galaxy Z Flip6は翻訳機能が進化しました。本体をL字型にして、自分は手前のメイン画面、相手側に外側画面を見せて、お互いが会話しながら翻訳文を見せることができるのです。これにより海外旅行や商談、あるいは日本を訪れた訪日外国人客との会話もスムーズに行えるでしょう。

 

自分の話した日本語が、外画面には相手の言語で表示される

またGalaxy Z Fold6には生成AIを使った手書きイラストの清書機能も搭載。適当に書いたイラストが絵になります。完成した絵はパターンを変えることもできるので、気に入った絵を選べます。

 

かなりラフにイラストを描いてみる

 

それっぽい絵が生成された。もう少し丁寧に書けばよりきちんとした絵になる

Galaxy Z Flip6、Galaxy Z Fold6は折りたたみスマートフォンとしてかなり完成された製品だと感じられました。そろそろ折りたたみスマートフォンもいいかな、と興味のある人はキャリアの店や家電量販店などで触ってみるといいでしょう。画面をたたむことができるメリットは実際に使ってみることでより理解できると思います。

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