eSIM Beginner
2024年6月1日

eSIMとは?その仕組みとメリット・デメリットを徹底解説!

「話題のeSIM、便利なら使ってみたい」
「どうやって使うの?」
「そもそもeSIMって何?」

本記事では、SIM(物理SIM)とeSIMの違いをはじめ、eSIMのメリット・デメリット、設定方法をまとめています。

eSIMははじめてという方にもわかりやすく解説していますのでぜひお読みください。

eSIMとは|端末内蔵型のSIM

eSIMは、スマートフォンやタブレット(以下、「端末」とします)に内蔵されたICチップをさします。今までの物理SIMカードとは違い、スロットへ挿入する必要はありません。

出荷時には、情報が何も書き込まれていない状態で、ユーザーの手元に端末が届きます。
ユーザーは電話番号や加入者情報といった契約情報をインターネット経由でダウンロードし、内蔵されたeSIMに書き込みます。

そもそもSIMとは何なのか

SIMとは、Subscriber Identity Moduleの略称です。
携帯電話回線に接続するための認証情報や加入者情報・電話番号といった契約情報を格納した小さなICチップをさします。

今までの物理SIMの場合、端末本体にはSIMを格納するためのスロットがあり、引き出し式のトレイにSIMをのせて挿入します。

今回ご紹介するeSIMは、カードを抜き差しする必要はありません。端末本体に内蔵されており、ユーザーが必要な情報をダウンロードし、書き込めば、携帯電話回線に接続できます。

機能的な違いでSIMは3つに分けられる

以下、SIMの機能を3つに分け、それぞれについて説明します。

物理SIM

従来のSIMカードのことです。
接続に必要な情報はプラスチック製のカードに保存されており、使用時は端末のスロットに挿入する必要があります。
物理SIM1枚には、1つの電話番号が割り当てられています。

eSIM

端末内に内蔵されたICチップをさします。携帯電話回線に接続するために必要な情報を書き込むことで、物理SIMと同じ働きをします。
端末に内蔵されていますので、物理SIMのように、カードをスロットに挿入する必要はありません。ユーザーは、契約後、インターネット経由で端末を使用するために必要な情報をダウンロードし書き込む必要があります。
以下に説明するデュアルSIMとして使用することにより、複数の携帯電話会社からプランを選択できるため、国際ローミング時などにとても便利です。

デュアルSIM

1つの端末に複数のSIMカードを挿入できる仕組みです。物理SIMとeSIMの両方を同時に利用できます。これにより、1台の端末で電話番号を2つ持ち、使い分けられます。
また、複数のプランを使い分けもできるので、音声通話とデータ通信それぞれのお得なプランを組み合わせて使えるようになります。

eSIM|4つのメリット

eSIMは、今までの物理SIMと比べて多くのメリットがあります。

① インターネット経由で契約情報の書き換えができる

eSIMを利用すると、新しい通信プランに変更する際に物理SIMを取り替える必要がありません。 インターネット経由で契約情報を書き換えるだけで、新しいプランに切り替えることができます。

② SIMカードの抜き差しが不要

eSIMは端末に内蔵されているため、物理SIMのように挿入や取り外しが不要です。 端末のスロットを開ける必要がなく、端末を破損や紛失のリスクを減らせます。

③手間をかけずに海外でスマホが使える

海外旅行時に、現地でSIMカードを購入する必要はありません。
事前に渡航先で使用できるeSIMを購入し、回線を端末に登録しておけば現地ですぐ回線に接続できます。

④1台で回線の使い分けができる

デュアルSIM対応の端末を使用すると、1台の端末で複数の通信回線を使い分けられます。これにより電話番号を2つ持つことが可能になり、 仕事用とプライベート用の電話番号を1台の端末で利用できます。

eSIMは、これらのメリットから、ユーザーにとって便利で柔軟な方法として注目されています。

eSIM|3つのデメリット

eSIMを利用する際には、以下のようなデメリットもあります。

①手続きをインターネット経由で完結させることが必要

eSIMを利用する場合、インターネットを使って必要な情報をダウンロードし、eSIMに書き込む必要があります。つまり利用に関わる手続きを全てユーザー自身で行わなければなりません。

インターネット経由での手続きが苦手な方には、設定を完了することが難しい可能性もあります。
店頭でのサポートが受けられる場合もありますが、有償となります。

②未対応の機種、携帯電話会社がある

eSIMは比較的新しい技術であり、すべての機種や携帯電話会社で利用できるわけではありません。
現在、対応している機種や携帯電話会社も増えてきてはいますが、格安SIMでは未対応という場合もあります。
そのため、利用する際には、希望する機種や携帯電話会社がeSIM対応かどうかを確認する必要があります。

③端末故障時に手続きが必要

物理SIMの場合、端末を交換する際にカードを挿入するだけで使用できますが、eSIMの場合、「eSIM再発行の手続き」が必要となります。

eSIMにはこれらのデメリットも存在しますが、利便性や柔軟性に大変優れています。メリットを重視する場合にはとても魅力的な選択肢といえます。

eSIMをおすすめしたい人はこんな人!

eSIMの利用をおすすめしたい人の特徴やメリットについて解説します。

①お得なプランを見つけたらすぐに乗り換えたい人

eSIMは物理SIMと比較して、プランの変更がスムーズです。通信速度に不満がある場合やデータ容量が不足気味の場合、すぐにプランを変更できます。

②プランのいいとこどりをしたい人

eSIMを利用すれば、複数のプランを組み合わせて使えます。
たとえば、「通話はプランA」「データ通信はプランB」というように、自分に最適なプランを選び、組み合わせられます。
これにより、無駄な費用を削減しながら、最適な通信環境を実現します。

③ノートPCやタブレットを安くモバイル回線対応にしたい人

タブレットやノートPCを、安くモバイル回線対応にしたいという方は多いと思います。
eSIMの料金プランには、音声通話非対応でデータ通信のみのプランもあります。月額料金が安く設定されているため、費用を抑えてモバイル回線を利用できます。

以上のように、eSIMは特定のニーズやライフスタイルに合ったプランを選択しやすく、費用削減にもつながるというメリットがあります。

国内でeSIMを利用する方法

携帯電話会社へ申し込み後、インターネット経由で必要な初期設定を行い、利用開始となります。
初期設定の内容は、携帯電話会社によって異なります。必ず公式サイトで手順を確認してから行うようにしましょう。
以下は、ドコモ回線開通時の流れとなります。

  1. ①各携帯電話会社のサイトでeSIMを申し込む
  2. ②ユーザーの情報を入力する
  3. ③本人確認を行う
  4. ④申し込み受付完了メールを受信
  5. ⑤eSIM利用開始手続きの案内メールを受信
  6. ⑥案内に従って開通手続きを行う(MNPの場合)
  7. ⑦プロファイルをダウンロードする
  8. ⑧端末を再起動する
  9. ⑨eSIMで通信が可能になる

海外でeSIMを利用する方法

海外渡航時に、eSIMを使って現地の回線に接続する手順を、以下に記載します。

  1. ①渡航先で使用可能なeSIMを購入する
  2. ②販売元からQRコードが送信されてくるので、渡航先で使う端末で読み取る
  3. ③販売元から提供されたマニュアルに従い、eSIMに回線を登録
    *ここまでを出発前に済ませておく
  4. ④現地到着後、eSIMに登録した回線を有効に、国内で使っている回線は無効にする
  5. ⑤帰国後、国内で使っている回線を有効にする。eSIMに登録した回線は無効化または今後使用しない場合は削除する。

eSIMを使うための注意点

メリットの多いeSIMですが、使用する上で注意すべき点もあります。

インターネット回線が必要

eSIMの設定時、プロファイルという接続に必要なデータをダウンロードする必要があります。
インターネット経由で行うため、Wi-Fi環境があること、またはモバイル回線でインターネットに接続できることが必要になります。

全ての機種、全ての携帯電話会社が対応しているとは限らない

eSIMに対応している機種や携帯電話会社は、拡大されつつありますが全てとはいえません。
あらかじめ機種や携帯電話会社の対応状況を確認することが大切です。

海外で使う場合、現地の電話番号が付属していないことが多い

海外において、eSIMはデータ通信専用のものがほとんどです。この場合、電話番号は付属していないため、電話番号を使った通話やSMSは利用できません。通話はLINEやFacebook messengerといったアプリでのみ可能になります。

海外でeSIMの利用を考えている場合は、事前に、現地の通信事業者情報を調べておくことが大切です。

eSIM対応の携帯電話会社

大手キャリア4社(ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル)、およびそのオンラインブランド、サブブランドは、全てeSIMに対応しています。

どの携帯電話会社を利用する場合も、eSIMを利用する場合は、必ずeSIM対応の端末が必要です。利用を検討している方は、事前に対応しているかどうかをしっかり確認しておきましょう。
以下、各社ごとの対応状況とeSIM申し込み方法について詳しく解説します。

①NTT docomo

ドコモは、2021年9月8日からeSIMのサービスを開始しました。eSIM対応機種であれば、Web上で以下の申し込みができます。

  • ・新規契約(他社からののりかえ含む)
  • ・SIMからeSIMへの変更
  • ・eSIMの再発行(eSIMを誤って削除してしまった場合/端末を紛失してしまった場合/端末が故障した場合 など)

申し込みから利用開始までの手続きはWebで完結し、eKYC(*1)による本人確認を採用しているため、所用時間は1時間程度です。

新規契約(他社からの乗り換えを除く)の場合、24時間いつでも申し込みができます。利用するサイトは以下のとおりです。

  • ・eximoの契約を希望:ドコモオンラインショップから申し込み
  • ・irumoの契約を希望:irumoサイトから申し込み
  • ・ahamoプランの契約を希望:ahaomoサイトから申し込み

事務手数料は無料です。

SIMからeSIMへの変更/eSIM再発行の場合、利用するサイトは以下のとおりです。

  • ・ドコモ回線を契約している場合:ドコモオンラインショップから申し込み
  • ・ahamo回線を契約している場合:ahamoサイトから申し込み(「eSIM発行・再発行のお手続き」から)
  • ・irumo回線を使用している場合:irumoサイトから申し込み

2024年5月現在、キャンペーン中のため事務手数料は無料です(*2)。

*1)eKYCとは
これまでの対面や郵送で行っていた本人確認を「KYC(Know Your Customer)」と呼びます。
この言葉に「electronic」を加えたものが「eKYC」です。オンライン上で行う本人確認の技術をさします。
eKYCには2つのタイプがあります。以下、説明します

  • ・セルフィーアップロード型
    自身で本人確認書類(運転免許証など)を持ち、その写真を自身で撮影します(セルフィー)。
    この写真をアップロードし、撮影された人物と本人確認書類上の人物が同じであるかを確認する方法です。
  • ・フェデレーション型
    携帯電話契約時または銀行口座開設時といった、過去に本人確認を行った際の情報を、今回の本人確認にも使用する方法です。
    ユーザー同意のうえで、これらの情報を、ユーザーが指定する事業者へ提供します。

*2)ドコモショップ、コールセンターで手続きを行う場合、手数料3,850円(税込)が必要になる場合があります。

②KDDI

auは、2021年8月26日からeSIMのサービスを開始しました。
オンライン専用ブランド「povo」では3月から先行して対応を開始しています。

 

・au

現在使用しているSIMをeSIMに変更したい場合、eSIM再発行手続きで変更ができます。

my au(料金や契約に関わるデータを管理できるサイトおよびアプリ)で手続きを行う場合、現在契約中の回線種別に変更がなければ事務手数料は無料です(例:4G→4G、5G→5Gなど)。
回線種別の変更が伴う場合は、3,850円(税込)の手数料がかかります(例:4G→5G、5G→5G SAなど)。

au Style/auショップで手続きを行う場合は、eSIM再発行手数料3,850円(税込)がかかります。

my auでは、以下の時間帯でeSIM再発行を受け付けています。手続きはeKYCにも対応しています。

1:00~2:00、7:00~23:00

端末の購入を伴う手続きは、au Online Shopで行うことができます。

 

・povo

povo2.0でeSIMを利用する場合のメリットは以下のとおりです。

  • ・使用しない時は基本料0円で利用でき、柔軟性が高い。
  • ・テザリングを無料で使えるため、ポケットWi-Fiとしても使用可能。

povo2.0でeSIMの動作確認が取れている機種、端末については以下の情報をご確認ください。

対応機種・端末

③SoftBank

SoftBankは、2021年7月から、eSIMのサービスを開始しました。
サブブランドの「ワイモバイル」とオンライン専用ブランドの「LINEMO」では3月から先行して対応を開始しています。

 

・ソフトバンク

eSIM発行にあたり、オンラインショップ、My Softbankで手続きを行った場合、事務手数料は無料です。
eKYCでの本人確認にも対応しています。
ソフトバンクショップにて、新規契約・機種変更・eSIM再発行の手続きを行った場合、事務手数料として3,850円(税込)がかかります。

 

・ワイモバイル

ワイモバイルではeSIM対応機種を取り扱っており、端末とeSIMをセットで契約することも可能です。
また、ワイモバイルオンラインストアではおトクな機種代金の割引も行っています。
手続きにはeKYCを利用した本人確認を行っており、最短1時間で開通可能です。

 

・LINEMO

LINEMOでは、eSIM対応のスマホとWi-Fi環境があれば、1時間程度でeSIMの開通が可能です。
自宅にいながらオンラインでeSIMの開通手続きができ、音声通話付きの専用アプリ「LINEMOかんたんeSIM開通」も無料で用意されています。

2021年8月18日以降、ソフトバンクやワイモバイルからLINEMOにのりかえる場合は、SIMロック解除手続きも同時に行われます。

④楽天モバイル

楽天モバイルは、2020年春からeSIMのサービスを開始しました。大手キャリア4社の中では一番早い対応となりました。
店舗およびオンラインショップでの手続きが可能で、eKYCにも対応しています。
契約事務手数料、eSIM再発行に伴う手数料はかかりません。

⑤その他の格安スマホ

eSIMの対応は徐々に拡大していますが、対応していない格安スマホもあります。
利用を検討している場合は、格安スマホの公式サイトで、各社の対応状況を確認するようにしてください。

世界におけるeSIMの対応状況

eSIMは、日本よりも海外キャリアの方が先行して対応を開始、拡大してきました。
現時点での主要各国の状況は以下のとおりです。

アメリカ合衆国

主要なキャリア(AT&T、Verizon、T-Mobileなど)がeSIMをサポートしています。

カナダ

主要なキャリア(Bell、TELUS、Eastlinkなど)がeSIMをサポートしています。

EU・ヨーロッパ

多くの国で主要なキャリアがeSIMを提供しています。

 

・フランス

OrangeなどがeSIMをサポートしています。

 

・ドイツ

Telekom、VodafoneなどがeSIMをサポートしています。

 

・イタリア

Iliad、Fastweb、TIM などがeSIMをサポートしています。

 

・オーストリア

MagentaなどがeSIMをサポートしています。

 

・イギリス

主要なキャリア(EE、O2など)がeSIMをサポートしています。

 

・フィンランド

TeliaなどがeSIMをサポートしています。

 

・スウェーデン

Hi3G アクセス(ブランド名「3」)、TeliaなどがeSIMをサポートしています。

 

・ノルウェー

OneCall、TeliaなどがeSIMをサポートしています。

 

中国

中国の主要キャリア(中国移動、中国電信、中国聯通)がeSIMをサポートしています。

韓国

LG U、+、KT などがeSIMをサポートしています。

eSIMはどうやって使う?|便利な活用術

eSIMは端末内蔵型のため、本体へのカードの抜き差しは不要です。今までの物理SIMと比べて設定変更を簡単に行えます。
このように、eSIMは柔軟な使い方を可能にする新しい技術といえます。
以下、eSIMの便利な活用方法を紹介します。

①毎月の通信費を節約するため、お得なプランを見つけたら、すぐその場で乗り換える

eSIMはオンラインで接続に必要な情報の書き換えを行います。
ショップに行かなくても、申し込みから開通までオンラインで手続きが完了するので、お好きなタイミングで乗り換えることができます。

② デュアルSIMを利用して複数のプランを使い分ける

SIMとeSIM両方が使えるデュアルSIM対応の端末であれば、それぞれで回線を契約し、2回線利用することができます。
音声通話の安いプランとデータ通信の安いプランを2つ組み合わせて契約することもできますし、電話番号を2つ持ち、状況に応じて使い分けることもできます。

③バックアップとしての利用

iPhoneの場合、複数の電気通信事業者のeSIMを入れておき、使いたい電気通信事業者のプロファイルだけを有効化することができます。
通信障害時、電波の状態が悪い時、十分な速度が出ない時において、切り替えて使うことでバックアップとして利用できます。

メインに格安SIMを利用している場合を例にあげます。万一、地方や山間部で電波の状態が悪い状況になった時、基地局数の多いドコモのeSIMをバックアップとして持っていれば安心です。

また、スマホの契約容量をオーバーした場合、追加すると料金が高額になってしまう可能性があります。都度データ量を追加するのではなく、あらかじめバックアップとして用意しておいたeSIMに切り替えることで出費を抑えることも可能です。

④テザリング機能でポケットWi-Fiとして利用

eSIMはテザリングに対応しています。
手持ちのeSIM対応端末に通信設定を行うことで利用できるので、ポケットWi-Fiをレンタルしなくてもインターネットに接続できるようになります。

eSIMの将来性

eSIMは、今後、IoTの分野で重要な役割を果たすことが期待されているほか、eSIMの働きによって端末がさらに使いやすくなると予測できます。

IoT(Internet of Things)の普及

IoTとは、これまでインターネットに繋がっていなかった様々なモノを、インターネットに接続することで相互に情報交換を可能にする仕組みのことです。

eSIMは、IoTの普及に重要な役割を果たすと考えられています。2022年には、スマートフォンのようなわかりやすいユーザーインターフェースを持たない機器でもeSIMが利用できる技術が考案されました。
この技術によってIoT機器でもスマートフォン向けeSIMが利用可能になれば、IoT機器ビジネスの可能性がさらに広がります。

②モバイル通信のサービス向上が期待できる

eSIMを利用することで、ユーザーは状況に応じて、携帯電話会社を簡単に切り替えることができます。
これにより、携帯電話会社間の競争が促され、サービスの向上が期待できます。

③海外での利便性が高まる

eSIMは海外で利用する際にとても便利です。
現地でのSIMカード購入や交換の手間がなくなり、事前にeSIMに回線を登録しておけば、現地で有効化するだけですぐ使えます。

④安全性の向上

eSIMは物理SIMよりも安全性に優れています。
SIMカードの交換による端末の破損や、紛失・盗難による情報漏洩のリスクを減らすことができます。

よくある質問

Q:自分のスマホがeSIM対応端末かどうか確認したい

eSIM対応端末かどうかを確認する方法はとても簡単です。以下、手順を説明します。

iPhoneの場合

  1. ①画面の[設定]をタップし、[一般]をタップします
  2. ②[情報]をタップします
  3. ③「EID」という項目があれば、eSIMに対応している端末です

Androidの場合

  1. ①画面の[設定]をタップし、[デバイス情報(端末情報)をタップします
  2. ②[SIMステータス]をタップします
  3. ③eSIMに対応している場合、「EID」という項目が表示されます

Q:eSIMはどこで買える?

・オンラインで購入する場合

携帯電話会社のオンラインショップ、Amazon.co.jp、 楽天市場で購入が可能です。

・店頭で購入する場合

家電量販店、空港で購入が可能です。

Q:eSIM非対応の端末、どうすればいい?

eSIMは端末に内蔵されたSIMです。したがって端末が非対応の場合は利用できません。
お持ちの端末がeSIM非対応の場合、eSIMを利用するには端末を買い替える必要があります。

Q:SIMとeSIM、どちらを使ったらよい?

SIMを使うかeSIMを使うかの選択は、個々のニーズによって異なります。
eSIMは端末への物理SIMの挿入が不要であり、複数のプランを切り替える際に便利です。
一方、一部の端末や携帯電話会社では未対応であることや、オンライン上において全て自分で手続きをする必要があることも考慮して選択する必要があります。

Q:eSIMキャリアアクティベーションとは?

eSIMを利用する場合、新しい端末に、通信に必要な情報(プロファイル)をダウンロードする必要があります。これをアクティベーションといいます。
通常は、QRコードを読み込んだり、アクティベーションコードを入力することでアクティベーションします。
一方、eSIMキャリアアクティベーション対応端末であれば、開通手続き後に届くPUSH通知の案内に従って操作することで、アクティベーションが完了します。

Q:eSIMクイック転送とは?

対応しているiPhone/iPadを利用している場合、使用中の端末から新しい端末に、自分でSIMまたはeSIMの情報を転送できます。この時、携帯電話会社への問い合わせは必要ありません。
eSIMクイック転送は、端末の「設定」から行うことができます。

eSIMのセキュリティ

eSIMはオンラインで簡単に設定を完結できます。しかしながら、その便利さを逆手にとった回線の乗っ取りが発生しており、世界各国で問題視されているのも事実です。

引用 楽天モバイル 「【重要】身に覚えのないSIMの再発行にご注意ください」

この手口は「SIMスワップ」と呼ばれています。
eSIM再発行の手続きは、携帯電話会社のサイトにログインすることで行えます。この犯罪は、何らかの形でIDとパスワードを入手した第三者がユーザーのアカウントに不正にログインし、eSIMの再発行をかけて回線を奪うというものです。

回線を乗っ取られた場合、考えられる被害は通話やデータ通信を利用されてしまうだけではありません。

サイト上に登録しているクレジットカード情報が盗まれたり、SMSに送信された認証コードでログインするサービスを利用される可能性があります。
携帯電話会社では、以下の対応策を提案しています。

  • ログインパスワードの使いまわしをやめる
  • IDはメールアドレス以外にする

これらの対策をとることで、他のサービスで情報が漏洩しても、そのログイン情報が不正に利用されるのを防止できます。
また、万一不正にログインされた場合でもすぐに察知できるよう、ログイン通知機能を利用することも有効です。

利用する側も十分な対策を講じる必要があるとともに、さらなるeSIMの活用のために、携帯電話各社のセキュリティ強化への取り組みも期待されます。

まとめ

eSIMとは、端末に内蔵されたデジタルなSIMカードのことです。
初期状態では情報は書き込まれておらず、通信に必要な情報を携帯電話会社のサイトからダウンロードしてユーザーが書き込みます。

物理SIMのように、スロットにカードを挿入する必要がなく、オンラインで情報を書き換えることで、設定変更やプランの切り替えが簡単に行えます。

またeSIMは、端末の柔軟な使い方を可能にします。お得なプランにすぐに切り替えて通信費を節約したり、デュアルSIMで2回線利用したり、バックアップとして電波の状況が悪い時に備えることができます。

将来的には、eSIMの活用によって、IoTの普及やモバイル通信のサービス向上が期待されています。

残念ながら、手続きが簡単・便利なことを逆手にとったeSIMに関する犯罪も発生しています。ユーザー自身が自分を守るための行動を取ると共に、携帯電話会社の一層のセキュリティ対策も望まれています。

本記事では、eSIMのメリットや、携帯電話会社各社のeSIM対応状況を解説しました。eSIMに関心があり、利用を検討されている方は参考にされてはいかがでしょうか。

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