山根康宏のワールドeSIMレポート
2024年5月30日

eSIM非対応のスマホでもeSIMが使える「eSIM.me」とは

最近のスマートフォンはeSIM対応モデルが増えてきたとはいえ、非対応のモデルもまだ多くあります。そのようなスマートフォンでもeSIMを使えるようにするという「eSIM.me」という製品が販売されています。
 

 

 

nano SIMカードサイズのeSIM.me

eSIM.meは一般的なnano SIMカードと同じ大きさです。スマートフォンのSIMカードスロットにこのeSIM.meのカードを入れて、あとは専用アプリをインストールすると、スマートフォンがeSIMに対応します。eSIM.meのカードは複数の種類があり、保存できるeSIMプロファイルの数もそれぞれ異なります。普段eSIMを1枚しか使わない人は安価に利用できますし、多数のeSIMを入れ替える人向けには上位モデルも販売されています。
 

 

nano SIMカードサイズのeSIM.meカードをスマホのSIMスロットにいれ、アプリをインストールする

 

eSIM.meは現在eSIM対応のスマートフォンを持っている人も有用です。多くのeSIM対応スマートフォンはeSIMが1枚しか使えません。そのため国内でeSIMを使い、海外に出たときは海外用に別途SIMカードを買う必要があり、海外用のeSIMを使うことができません。しかしeSIM.meのカードを追加すればこちらを海外eSIM用として使うことができるわけです。
 

 

多くのスマホはeSIMは1枚しか使えない

 

最近のiPhoneのようにeSIMを2枚使えるスマートフォンの場合、eSIM.meを追加すると3枚使うことも可能です。さらにeSIM.meのカードは他のスマートフォンに差し替えられるタイプもあるので、SIMカードのようにeSIMを他の機種に簡単に移行できます。

eSIM.meの種類は豊富。他機種差し替えも可能

eSIM.meカードには複数のモデルがあります。

SINGLEモデル:単一機種で利用可能
MULTIモデル:同じメーカーのスマートフォンに差し替えて利用可能
OMNIモデル:eSIM.me対応のすべてのAndroidスマートフォンに差し替えて利用可能

SINGLEモデルはeSIM.meカードを最初に入れたスマートフォンでしか使えません。他の機種に入れると保存したeSIMは移行されず、再度eSIMを入れる必要があります。MULTIモデルは同じメーカーの他の機種で利用できるもので、サムスン同士、ソニー同士、シャオミ同士など、同じメーカーのスマートフォンを複数持っている人に有用です。そしてOMNIモデルならAndroidスマートフォンに限りますが、メーカを問わず入れ替えて利用できます。
 

 

eSIM枚数、他機種入れ替えに応じて複数の製品がある

価格はSINGLEモデルが安く、OMNIモデルが高くなっています。またそれぞれ保存できるeSIMプロファイルの数も異なります。それぞれの数字は保存できるeSIMプロファイルの数です。OMNI 15モデルはAndroid喉の端末にも入れ替え出来て、eSIMプロファイルも15個保存可能。これで約1万円は悪くない価格ではないでしょうか。

SINGLE 2:24.95ドル(約3,800円)
MULTI 5:29.95ドル(約4,600円)
MULTI 7:44.95ドル(約6,900円)
MULTI 10:49.95ドル(約7,700円)
OMNI 15:69.95ドル(約10,800円)
 

 

15個のeSIMプロファイルを保存でき、他のAndroidスマホにも入れ替えできるOMNI 15

eSIMを気軽に使える時代が来た

最近では海外旅行用だけではなく国内用にも様々なeSIMが出てきていることを考えると、eSIM.meはかなり便利な製品と言えるかもしれません。以前書いたように、展示会に行ったらeSIMが無料でもらえる、そんな時代にが来ているのです。eSIM非対応スマートフォンをeSIM化できるeSIM.me、近いうちに実際に入手して使い勝手を試してみようと思っています。

最新折りたたみスマホの展示やeSIM配布も!MWC上海2023レポート
https://esim.love/blog/2023/07/19/803/
 

 

展示会でeSIMが配られることもある

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