バルセロナのキャリアのプリペイドSIM自販機でeSIMを買ってみた
スペインのバルセロナでは過去にキャリの店舗でeSIMを購入しましたが、有人対応のため店舗が混んでいるときなどはすぐに購入できない場合があります。しかし別のキャリア店舗にはプリペイドSIMの自販機があり、eSIMも簡単に買うことができるのです。実際にバルセロナのOrangeの店舗で購入して使ってみました。
目次
Orange店舗に設置されたeSIMの自販機
スペインはプリペイドSIMの購入にパスポートなどの身分証明書の提示が必要です。そのためプリペイド製品を買う場合はキャリアや市内の携帯電話ショップなどでパスポートを提示する必要があります。スペインキャリアはプリペイドeSIMも販売していますが、身分証明書チェックが必要なためオンラインで買うことができません。そこで以前、バルセロナに行った際は、カタルーニャ広場にあるVodafoneの店舗でスタッフ経由で購入しました。その際、SIMカード自販機と有人カウンターでは値段が違っていたのです。
1Gbpsと爆速なスペイン現地のeSIMを実際にバルセロナで買ってみた
自販機であれば表示価格そのままで買えるはずであり、その際はそばにある別のキャリア、Orangeの店舗に立ち寄ったところ、Vodafone同様にプリペイドSIM販売機が設置されていました。しかもVodafoneと異なりeSIMも販売されていたのです。今回はそのOrangeの店舗で実際に購入してみました。
カタルーニャ広場にあるOrangeの店舗
店内のプリペイドSIM自販機は2台あり、前回訪問時よりも大型ディスプレイの新しいものになっていました。自販機の数は2台。土曜の夕方でしたが窓口は混雑しているものの、自販機に行列は無くすぐに購入操作を行うことができました。
プリペイドSIM自販機
自販機の操作方法
自販機の操作はVodafoneの端末よりも使いやすいと感じました。こちらの自販機では画面下にある国旗から希望する言語を選択、英語を選びます。そして次に購入か残高追加のどちらかの選択画面になるのでBuy prepaid cardを選択、次の画面ではeSIMを選びます。
タッチ操作を進めていけばよい
プランは3つあります。
20ユーロ:データ150GB+26GB EUローミング、音声通話対応28日間有効
25ユーロ:データ定額+30GB EUローミング、15日間有効
35ユーロ:データ定額+45GB EUローミング、28日間有効
今回は短期滞在であり、音声通話も使える20ユーロ(約3200円)を選択して次へ。契約詳細が表示されますが特に気にすることは無いでしょう。Acceptをタッチして先に進みます。
プランと契約内容
次にパスポートを読み取らせ、本人認証を行います。
パスポート挿入の指示が出る
自販機の下部にパスポートを読み取る場所があるので顔写真ページを入れて待ちます。しばらくすると読み取りが完了するのでパスポートを取ります。
パスポートの顔写真ページをスキャンさせる
スキャンが完了
そのあとは支払いを現金にするかカードにするかが表示されるので好みのほうを選びます。ヨーロッパはキャッシュレスが進んでいるのでカードで払うのが簡単かもしれません。
カードをタッチか挿入して支払い
支払いが完了するとレシートが出てきます。eSIMのQRコードと、SIMカードの保護用のPIN番号が表示されています。あとはこのQRコードをスマートフォンで読み込めば使えます。
レシートにQRコードが印刷されて出てくる。PIN番号に注意
なおレシートの紙が無い時は、自販機の画面に「メールでQRコードを送ります」と表示される。メールの場合も本文にQRコードが表示され、PDFをダウンロードするとPIN番号も表示されている。
メールでQRコードを受け取った場合
eSIMインストール時にはPINに注意
QRコードを受け取った後はそのままインストールを行うだけです。その際にPIN番号を求められるので入力します。このPIN番号は現実的には「不要」なもの。今でも「SIMのPINをつけたほうがいい」といった情報が見られますが、使い捨てのプリペイドSIMであればPINを忘れて使えなくなってしまう方のリスクが大きいのです。eSIMインストール後は設定からPINを削除して下さい。
インストール時にSIMのPINが必要
eSIMインストール後は、わかりやすい名前(今回はOrangeES)に変更するほうがいいでしょう。ちなみにSIMのPIN解除はeSIMをタップして画面の下方にある「SIM PIN」から行います。今回ホテルの一室でインストールを行いましたが、500Mbps前後と快適でした。
「モバイルデータ通信」でインストールされたので「OrangeES」に変更、SIM PINははずす
Vodafoneより若干割高な点がやや残念
市内での使い勝手も悪くなく、バルセロナの観光地などでも500Mbps前後を記録、700Mbpsを超えるケースもありました。パスポート読み取りの手間はありますが、自販機で買った現地のeSIMは快適な速度が約束されていると言えます。
欲を言えば、VodafoneはOrangeの半額、10ユーロで60GBのプランがあります。1000円台で買えるeIMがOrangeにもぜひ欲しいと思うところです。
安定して500Mbps前後が利用できる
今回の最高速度
香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。