ポルシェデザインのカッコいいスマホ、新旧モデルを比較
海外では様々なブランドとコラボレーションしたスマートフォンが販売されています。その中でも根強い人気を誇っているのがポルシェデザインとのコラボモデルです。2025年1月現在、ポルシェデザインとのコラボモデルを出しているのはHONOR。しかしHONOR以前に同社とコラボしたファーウェイからも、そのデザインを汲むモデルが引き続き販売されています。いわば「新旧のポルシェデザインモデル」と言える、両者のスマートフォンを比べてみました。
目次
HONOR Magic7 RSR Porsche Design
HONORの「Magic7 RSR Porsche Design」は2024年12月23日に発表されたばかりの製品です。HONORとポルシェデザインとのコラボレーションモデルとしては3機種目となります。背面のカメラ部分が六角形の台座になっているのが大きな特徴です。カメラ性能は広角が5000万画素、3倍望遠が1億8000万画素、超広角が5000万画素とかなりの高性能。なおフロントカメラも5000万画素です。
独特な背面デザインのMagic7 RSR Porsche Design
カラーはパープルとグレー。「PORSCHE DESIGN」のロゴがさりげなくブランドモデルであることをアピールしています。背面中央からわずかに折れ曲がったパネルデザインも他にはない外観です。
こちらはグレーのモデル
スペックは、チップセットが最新のハイエンドモデルであるクアルコムのSnapdragon 8 Elite、ディスプレイは6.8インチ 2800 x 1280ピクセル、バッテリーは5850mAhで100Wの急速充電、80Wの無線急速充電に対応します。スマートフォンとしての性能も非常に高くなっています。
スマートフォンとしても高性能だ
本体サイズは162.7 x 77.1 x 8.8mm、重量は228g。現在は中国のみの販売で価格は7999元、約17万2000円です(メモリ構成16GB+512GB)。2025年中にグローバルでも販売される予定です。
価格は約17万円
ファーウェイ Mate 70 RS Ultimate Design
ファーウェイの「Mate 70 RS Ultimate Design」は2024年11月26日に発表されたモデルです。HONORの「RSR」に対してこちらは「RS」。ファーウェイがポルシェデザインとコラボしていたのは2018年から2022年までで、最初のモデルは「Mate RS Porsche Design」、最後のモデルは「Mate 50 RS Porsche Design」でした。
コラボの終わった2023年に「Ultimate Design」の名称を付けた「Mate 60 RS Ultimate Design」を投入、そして最新モデルが今回紹介するMate 70 RS Ultimate Designとなります。なおこのモデルは以前の記事でも簡単に紹介しています。
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ファーウェイの「Mate 70 RS Ultimate Design」
Mate 70 RS Ultimate Designの背面デザインは流線型をモチーフにしています。カメラ周りは八角形のデザイン。カメラは広角が5000万画素で、物理羽根の絞りを内蔵しておりf/1.4からf/4.0まで絞りを調節できます。これはファーウェイの2024年のハイエンドモデル共通の仕様です。それに加えて3.5倍の4000万画素カメラ、4000万画素の超広角カメラも搭載しています。
こちらのカメラもかなり高性能だ
カメラ部分には「XMAGE」の文字が見えます。これはファーウェイによるイメージング技術の名称です。ファーウェイは過去にライカとカメラでコラボしていた時期がありましたが(ライカは現在、シャオミ、シャープと提携)、コラボ終了後は独自にカメラ技術の性能を高めていったのです。
ファーウェイ独自のカメラ技術を採用
ボディーカラーはホワイト、レッド、ブラックの3色です。HONORのモデルは背面がマットな仕上げですが、こちらは光沢感を持たせています。そのため握ったときに指紋の跡がやや残りやすいですね。
カラバリ3色はいずれも光沢感が高い背面仕上げ
Mate 70 RS Ultimate Designのスペックはチップセットがファーウェイの子会社、ハイシリコンのKirin 9020(非公式情報)を採用。チップセットの設計そのものはやや古いのですが、全体のパフォーマンスは後述する独自OSにより高められています。ディスプレイは6.9インチ 2832 x 1316ピクセル、バッテリーは5700mAhで100W急速充電、80Wの無線急速充電に対応します。
自社製チップセットを搭載している
ファーウェイのスマートフォンは独自のOS「HarmonyOS 4.3」を搭載しています。しかし現在、次世代OSとなる「HarmonyOS NEXT」への移行を進めています。HarmonyOS NEXTはAndroidとは完全に決別したシステムで、他の端末間との接続性が高まるなど新しい機能も多数提供される予定です。
次世代OSへ対応する
Mate 70 RS Ultimate Designの本体サイズは164.6 x 79.5 x 8.3mm、重量はレッドが256g、ホワイトとブラックが251gです。価格は11999元、約25万8000円です(メモリ構成16GB+512GBモデル)。かなり高価ですが、ファーウェイのRSモデルは中国国内ではプレミアムモデルとして認知されており、人気のモデルとなっています。なお中国以外の展開は現時点では不明です。
25万円を超える高価格な製品だ
HONOR Magic V2 RSR Porsche Design
HONORの「Magic V2 RSR Porsche Design」は、HONORのポルシェデザインコラボ最初のモデルで、2023年1月に発表されました。折りたたみスマートフォンとして初のポルシェデザインモデルでもあります。
グローバルでも販売中のHONOR「Magic V2 RSR Porsche Design
背面デザインはカメラ部分に特徴があります。カメラは5000万画素広角、2000万画素2.5倍望遠、5000万画素超広角という組み合わせです。その他のスペックはチップセットがクアルコムのSnapdragon 8 Gen 2、ディスプレイは開いたときのメイン画面が7.92インチ 2344 x 2156ピクセル、閉じたときが6.43インチ 2376 x 1060ピクセル。バッテリーは5000mAh、66W急速充電対応です。
スマートフォンとしての性能は1世代前
本体サイズは開いたときが156.7 x 145.4 x 4.7mm、閉じたときが156.7 x 74 x 9.9mm、重量は234gです。折りたたみスマートフォンとして薄いモデルであり、重量も比較的軽量と言えるでしょう。価格は中国で15999元、約34万4000円ですが、グローバルでは2699ユーロ、約44万1000円です(メモリ構成16GB+1TBモデル)。
香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。