eSIM初心者も安心、韓国ソウル仁川空港のeSIM販売カウンターが大移動
ソウル・仁川国際空港はeSIMを買いやすい空港の1つ。ところが到着ロビーの改装で販売エリアが大きく変わりました。今回は最新の仁川国際空港のeSIM販売場所を調べてきました。
目次
韓国・ソウルは現地でeSIM購入もとても簡単
海外旅行や出張時に便利なeSIMは、現地に行く前にあらかじめ日本で購入しておくことも可能です。しかしいざ現地に行ったらeSIMがうまく使えなかった、ということもあるかもしれません。特にeSIMを初めて使う場合はトラブルが起きたときに困ってしまうでしょう。
一方、渡航先で飛行機を降りてからすぐにeSIMを簡単に買える空港もたくさんあります。その代表例が韓国・ソウルの仁川国際空港です。韓国の大手3キャリアが空港の到着ロビーに店舗を出しており、一部の店舗は24時間営業。たとえば早朝に仁川国際空港に到着したときは、始発の電車やバスを待つ間にキャリアのカウンターでeSIMを買えば多少の時間つぶしにもなるわけです。
しかもその場でスタッフが作業を行ってくれるので、確実に現地の電波をつかんだ状態でスマートフォンを手にできるのです。自分でeSIMの設定をやったことがないという初めての人にとって仁川国際空港のキャリアカウンターは便利な存在なのです。
仁川国際空港でのeSIMの購入は、過去の記事にも書いています。
「ソウルで快適にスマホを使う。韓国3キャリアのeSIMを比較」
ところが2024年7月以降、空港の状況が大きく変わりました。以前は仁川国際空港に到着、入国審査を受け荷物を受け取って、到着ロビーに出てくれば目の前にキャリアのカウンターがいくつもあったのです。しかし空港の改装によりカウンターの大半が撤去され、ロビーの左右両端のエリアに集約されてしまいました。空港到着後、eSIMを買う場合はちょっと面倒ですが端のエリアに行く必要があります。
カウンターの場所移動を知らせるSKテレコムの案内
ソウル仁川国際空港のカウンターは2か所に集約
新しいキャリアカウンターの場所はSKテレコムの案内にあるように、到着ロビーの左右の端になりました。なお3キャリアがカウンターを並べているので場所は同じです。到着ロビーに出てきて、右手側は出口AとBの間(バス停出口4番エリア)、左手側は出口EとFの間(バス停12番エリア)です。
新しいキャリアカウンターの場所
キャリアカウンターの場所を目指すと、遠くからもそれらしきカウンターがある場所が見えてきます。「SIM」「eSIM」といった案内も見えるのでわかるでしょう。
キャリアカウンターの場所。こちらはAB出口側
なお営業時間が異なっており、AB出口側は6時から22時、EF出口側は24時間です。深夜や明け方に到着したときは、迷わず到着ロビーに出て右手側、EF出口側のカウンターに進みます。
EF出口側カウンター
カウンターはSKテレコム、KT、LG U+の3キャリアと、代理店のDosirak(韓国語で「弁当」)の4社。旅行客が使うならSKテレコム、KT、LG U+のいずれかでよいでしょう。
SKテレコム
KT
LG U+
なおキャリアカウンターの先のエリアには休憩用のベンチも多数あります。電源やワイヤレス充電台のあるベンチもあるので、早朝や深夜に到着したときはここで休憩も可能。コンビニもあるので軽食も取れます。ただし日中はかなり混んでいます。
ベンチが多くあるのでゆっくり休める
3キャリアのeSIMの価格はほぼ同等
3社とも時間によってはプロモーターが呼び込みを行うなどしており、eSIMの販売合戦を繰り広げています。eSIMの価格は前回の記事と変わらないのですが、各社、より細分化されました。たとえばLG U+は1日、2日、3日、4日と1日単位で購入可能。SKテレコムとKTも中長期プランを増やしています。コロナも明けたことで観光客や出張客も増えており、よりぴったりなプランを提供しようとしているのでしょう。
2024年8月時点の各社のeSIM料金表はこちらになります。3社の価格はほぼ同等、1日は利用開始した時間(カウンターでeSIMをセットしてもらい、開通した時間)から24時間、3日や5日など、いずれもプランも同様です。
SKテレコム
KT
LG U+
なおeSIMを購入すると韓国の交通カード「T-money」カードを無料でもらえるキャンペーンは3キャリアとも行っています。今回筆者はLG U+のeSIMを購入して独自デザインのT-moneyカードをもらいましたが、スタッフが渡してくれるのを忘れたので、スマートフォンを設定してもらい受け取るときに「T-moneyカードをお願いします」と伝えました。
LG U+のeSIM購入でT-moneyカードを入手。実は前回ももらっている
日本からのローミングでも十分だが、手軽に使える韓国eSIMも便利
前回の記事でも書きましたが、韓国は日本から国内旅行感覚で渡航できますし、大手キャリアのローミングサービスも比較的安価。ドコモの世界どこでもギガは24時間980円、2日間1780円、3日間2480円です。韓国3社を見ると、LG U+が1日6600ウォン(約720円)、2日12100ウォン(約1320円)、3日18000ウォン(約1970円)。手間を考えると日本の大手キャリア加入者はそのままローミングサービスを使っても変わりありません。
一方、7日間などやや眺めに滞在する場合は、ドコモが5280円、LG U+が35000ウォン(約3820円)と差が開きます。短期留学する場合なども現地でeSIMを買ったほうがいいでしょう。
他にも自分のスマートフォンがeSIMに対応しており、一度eSiMを使ってみたい、という人にも韓国でのeSIMデビューはお勧めできると思います。韓国旅行に行く際は、ぜひ現地キャリアカウンターを訪問してみてください。
韓国滞在を現地eSIMで楽しもう
香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。