イオンモバイルのeSIMとは?対応機種・設定方法・切り替えや再発行まで解説

近年注目を集める「eSIM」は、従来の物理SIMを差し替える必要がなく、スマホ本体に内蔵された情報を書き換えるだけで利用できる次世代の通信方式です。利便性や柔軟性に優れているため、国内外での利用者が急速に増えています。
その中でも、格安SIMサービスとして人気のイオンモバイルはeSIMに対応しており、家族でデータ容量を分け合える料金プランや幅広い端末対応が魅力です。
この記事では、イオンモバイルの基本情報やeSIMに対応する端末一覧、申し込みから設定・切り替え方法、利用時の注意点や海外利用の可否などを紹介します。
目次
eSIMとは
eSIMとは「embedded SIM(埋め込み型SIM)」の略で、スマートフォン本体に内蔵されたSIMを指します。従来の物理SIMカードのように抜き差しする必要がなく、契約情報や電話番号を遠隔で書き込むだけで通信が利用できます。リモートで設定が完結するため、紛失リスクや手間を軽減できるのが特徴です。
さらに複数のプランを切り替えたり、海外渡航時に現地回線を即時追加できたりする柔軟性も魅力です。機種変更や契約変更もオンラインで完結するため、利便性と効率性を兼ね備えた次世代の通信技術として注目を集めています。
今後はスマートフォンだけでなく、タブレットやノートPCなど幅広いデバイスで普及が進むと期待されています。
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【2024年最新】eSIM(イーシム)とは?基本的な特長と普及が進む背景、課題について解説!
イオンモバイルとは?eSIMに対応している機種や特徴を紹介

ここでは、イオンモバイルの特徴とイオンモバイルでeSIMに対応している機種について紹介します。
イオンモバイルの基本情報と特徴
イオンモバイルは、総合スーパーを展開するイオンリテールが提供する格安SIMサービス(MVNO)です。料金プランの特徴は、ご家族でデータ容量をシェアできる点にあり、1GBから最大200GBまでの通信量を最大8名で分け合えます。そのため、家族の人数が多く通信費を抑えたい方に特におすすめです。回線はドコモとauの2種類から選べるため、利用環境に合わせた柔軟な選択が可能となっています。
・データ料金表
データ容量 | 月額基本料金 |
---|---|
1GB | 税込 3,828円 |
2GB | 税込 3,938円 |
3GB | 税込 4,048円 |
4GB | 税込 4,158円 |
5GB | 税込 4,268円 |
6GB | 税込 4,378円 |
7GB | 税込 4,488円 |
8GB | 税込 4,598円 |
9GB | 税込 4,708円 |
10GB | 税込 4,818円 |
20GB | 税込 4,928円 |
30GB | 税込 5,478円 |
40GB | 税込 6,028円 |
50GB | 税込 6,578円 |
60GB | 税込 7,128円 |
70GB | 税込 7,678円 |
80GB | 税込 8,228円 |
90GB | 税込 8,778円 |
100GB | 税込 9,328円 |
150GB | 税込 12,078円 |
200GB | 税込 14,828円 |
・通話かけ放題プラン
プラン | 月額料金 |
---|---|
フルかけ放題 | 1,650円 |
10分かけ放題 | 935円 |
5分かけ放題 | 550円 |
音声通話は「フルかけ放題」「10分かけ放題」「5分かけ放題」の3種類があり、自分の利用スタイルに合わせて選べます。加えて、60歳以上を対象とした割引プランも用意されており、幅広い世代に適した選択肢を提供している点も魅力です。
eSIMに対応している端末一覧
イオンモバイルでは以下の表のとおりiPhone、Androidともに動作確認済みの機種が多くあります。
カテゴリ | 機種名 |
---|---|
iPhone(Apple) | iPhone XS 256 GB 以降 |
Redmi シリーズ | Redmi 12 5Gなど |
AQUOS シリーズ(SHARP) | AQUOS wish3 AQUOS sense8 AQUOS sense7など |
motorola(モトローラ) | moto g53j 5G |
Xperia(ソニー) | Xperia Ace III(au版) |
ただし、同じ対応端末でも回線の種類によっては利用できない場合があるため注意が必要です。具体的には、イオンモバイルでeSIMを使うにはタイプ1(ドコモ・au回線)の契約が必要で、タイプ2は対象外となっています。
また、最新のiPhone 17シリーズやiPhone Airについても動作確認済みですが、国内販売モデルはeSIM専用のため変更や再発行に手数料がかかる点や、「eSIMクイック転送」が使えない点には注意が必要です。
詳細はこちらを参照ください。
(iPhone関連情報) 「iPhone 17」「iPhone Air」にてイオンモバイルのeSIMの動作確認が完了しました。
イオンモバイルのeSIM契約から切り替えまでの手順について
イオンモバイルでeSIMを契約し利用するには、申し込みから設定、そして切り替えまで段階的に進める必要があります。特にWebからの手続きが中心で、本人確認書類の提出や端末へのプロファイル設定などを経て利用開始となります。ここでは契約から切り替えまでの流れをやさしく解説します。
イオンモバイルでeSIMを申し込もう!
イオンモバイルの契約には本人確認書類が必要で、「マイナンバーカード」「運転免許証」「運転経歴証明書」「特別永住者証明書」「在留カード」「日本国パスポート」などの中からいずれかを準備します。
Web申し込みの手順はシンプルで以下のとおりです。
- 1.公式サイトを開く
- 2.注意事項を確認
- 3.プランやデータ容量・SIMの種類を選択
- 4.契約者情報を入力
- 5.本人確認書類をアップロード
- 6.支払い方法を登録
- 7.申し込み完了
また、プラン選択時にはeSIMおよびタイプ1を選択するようにしましょう。申し込みは、店舗やWebから申し込みが可能ですが、限られている店頭でしか対応できないため、確実に契約したい場合はWeb申し込みを選ぶとよいでしょう。
イオンモバイルでeSIMを利用する
イオンモバイルでeSIMを使うには、お手持ちの端末に専用のeSIMプロファイルを設定する必要があります。このプロファイルは1つの契約につき1つ発行され、スマートフォンにインストールして利用する形式です。契約完了後に専用プロファイルが送付される仕組みになっていると考えられます。
ただし、イオンモバイル公式サイトにはインストール用URLの記載がなく、初期設定に関する情報も限られているため、詳細については不明な点もあります。
初めて設定する際は不安に感じるかもしれませんが、困ったときはサポートポータル「イオンモバイルひろば」から相談可能です。わからないことがあれば、以下のサイトを参考に気軽に問い合わせてみると安心です。
SIMカードからeSIMへ切り替え
イオンモバイルでSIMカードからeSIMへ切り替えるには、SIMの交換や再発行の手続きが必要です。インターネット上から申し込み、開通後1〜2時間後に届く案内メールに従って端末にプロファイルを設定して利用できます。
店頭での対応はできないためもし、不明点があればイオンモバイルお客さまセンターの電話窓口で相談することが推奨されます。
■イオンモバイルお客さまセンター
・電話番号 0120-025-260
・営業時間 10:30~19:30 (年中無休)
イオンモバイルで注意すべきポイント
イオンモバイルのeSIMは利便性が高い一方で、利用時にはいくつか注意が必要です。混雑時に通信速度が遅くなることや、eSIMプロファイルの設定が1回限りで再発行に手数料がかかる点、さらに申し込みから開通まで時間を要するケースもあるため、事前に理解しておくことが安心につながります。
通信速度の遅延
イオンモバイルの通信速度は、混雑する時間帯や場所で遅延が起きやすいと指摘されています。特に平日の昼休みや通勤ラッシュ時、移動中や人が多く集まるエリアでは利用者が集中し、速度が低下する傾向があります。これはMVNOサービス特有の性質で、大手キャリアの回線を借りて提供しているため、混雑時には優先度が下がりやすく速度制限の影響を受けやすくなっています。
その結果、バーコード決済が反応しなかったり、オンラインでの手続きがスムーズに進まない場合があります。イオンモバイルのeSIMを快適に利用するには、こうした遅延リスクを理解し、利用する時間帯や環境を工夫することが重要です。
eSIMプロファイルの設定は1回限り
イオンモバイルのeSIMは、契約時に送られるQRコードを読み取って設定しますが、読み取りは1度のみとなっています。そのため、誤って別の端末で読み取ってしまった場合、そのプロファイルは使えなくなり、再発行の手続きが必要になります。
再発行には費用がかかり、au回線では220円(税込)、ドコモ回線では440円(税込)となっています。さらに、物理SIMカードからeSIMへ切り替える場合や、逆にeSIMから物理SIMへ戻す場合は、税込3,300円の手数料が発生します。手続きも最初から行う必要があるため、手間も時間もかかります。そのため、読み取り時は注意が必要です。
開通までに時間がかかることがある
イオンモバイルのeSIMは、大手キャリアのように常に即時開通とは限らず、手続き完了から利用開始まで時間を要する場合があります。Web申し込みは16時までの受付分のみ当日対応で、それ以降は翌日処理となります。そのため、お急ぎの場合は16時までに申込完了をしましょう。進捗が不安なときはイオンモバイルお客さまセンターへ相談すると安心です。
当日中の開通を確実にしたい場合は、混雑を避けて早めに手続きし、メールの案内に沿ってプロファイル設定まで済ませるのがコツです。受付時間を過ぎた場合は翌営業日の対応になるため、旅行前や乗り換え当日は特にスケジュールに余裕を持ちましょう。
こうした時間的制約を理解し、計画的に申し込みを進めることがトラブル回避につながります。
イオンモバイルを海外で使うには?
イオンモバイルは国際ローミングに対応していません。そのため渡航先でインターネットを利用するには、現地のSIMカードやプリペイドeSIMを契約するか、ホテルや空港、カフェなどのWi-Fi環境を活用する必要があります。
一方で音声SIMを契約している場合は、海外でも電話やSMSの利用が可能となっています。そのため、そのまま海外に持って行って利用することができます。ただし通話料やSMSの料金は渡航先や通信網により異なるため、必ず事前に国際通話料金を確認しておくことが重要です。また、通信網によって事前申請をしなければ国際電話を利用できないこともあるため、詳細は通信網の公式サイトを確認することが推奨されます。
▼ NTTドコモ回線
https://www.docomo.ne.jp/service/world/roaming/area
▼ au回線
https://www.au.com/mobile/service/global/au-world-service/area-charge/#
イオンモバイルでよくある質問(Q&A)
手数料は発生する?
イオンモバイルでは、プラン変更やSIMカードの交換・再発行を行う際に手数料がかかる場合があります。たとえば物理SIMからeSIMへの切り替えや、誤ってeSIMプロファイルを消失した際の再発行では所定の料金が必要です。その一方で、解約時の手数料は無料に設定されています。
店舗でも契約・切替できる?
イオンモバイルは全国の店舗でも新規契約やMNPによる乗り換え、機種変更やeSIMへの切替が可能です。店舗ならスタッフに相談しながら手続きを進められるため、初めての方でも安心して契約できます。希望するスマートフォンの在庫があれば、その日のうちに利用開始できるのも大きな魅力です。
なお、手続きには本人確認書類やクレジットカードが必要となるため、事前に店舗へ問い合わせて準備しておくとスムーズに進められます。
他社からの乗り換えは簡単?即日対応は?
イオンモバイルでは「ご契約即日お渡し店舗」を利用すれば、他社からの乗り換え(MNP)手続きがその日のうちに完了し、即日で利用を始めることができます。店舗に端末を持参して初期設定であるAPN設定まで依頼すれば、そのままスムーズに利用可能です。
インターネットからの申し込みは、eSIMであればWeb申し込みの16時までに完了すれば当日対応も可能です。そのため、時間を確認のうえお手続きを進めることが推奨されます。
eSIM削除後の再取得は?
イオンモバイルで一度削除してしまったeSIMを再利用することはできませんが、再発行手数料を支払うことで再取得することができます。手続きはイオンモバイルのマイページから申し込み可能となっております。
なお、費用は回線によって異なり、NTTドコモ回線は税込440円、au回線は税込220円となっています。
プリペイドeSIMはどこを選んだらいい?
イオンモバイルでeSIMを利用するための方法についていろいろ紹介してきましたが、他にどこのeSIMがおすすめなのでしょうか。おすすめは、ずばり「プリペイドeSIM」です。おすすめポイントは以下の3点です。

・豊富なプランと安心のドコモ回線
「プリペイドeSIM」は、「135GB(91日間)プラン」や、「90GB(61日間)プラン」、「3GB(8日間)プラン」など日本国内向けにデータ通信量や利用期間が異なる様々なプランを揃えています。
さらに、国内最大キャリアであるドコモの回線を利用しているため、山間部や沿岸部、地下といった電波が届きにくい場所でも繋がりやすかったり、混雑しやすい時間帯も速度が落ちずに快適に通信が繋がりやすかったりします。
・チャージで繰り返し利用可能
「プリペイドeSIM」では、利用期間およびデータ容量が残っており、かつモバイル・プランニングから購入されたSIMであれば、チャージにより繰り返し利用することが可能です。そのため、利用期間に余裕はあるものの、データ容量が残り少なく、利用できなくなると困る場合におすすめです。
ただし、毎週火曜22時から翌水曜9時までのメンテナンス中に購入された場合は、メンテナンス終了後にチャージが反映されますので、注意が必要です。あわせて、本サービスは海外では利用できず、日本国内のみで利用可能である点にもご注意ください。
・充実したサポート体制とわかりやすい設定ガイド
「プリペイドeSIM」は、初めてプリペイドeSIMを使用するユーザーでも安心して利用できるよう、充実したサポート体制を整えています。
また、電話相談可能なサポートセンターがあり、疑問や問題が発生した場合でも安心してサポートを受けられます。また、FAQセクションや設定ガイドも充実しており、簡単に設定方法を確認できます。
まとめ
イオンモバイルのeSIMは、利便性とコストパフォーマンスを両立できる選択肢として注目されています。特に、家族でデータを分け合える柔軟な料金プランや、幅広い端末対応は日常利用において大きな魅力です。ただし、混雑時の通信速度やプロファイル再発行の手数料など、事前に理解しておきたい点も存在します。
イオンモバイルでeSIMを利用したい方の参考になれば幸いです。

eSIM.loveは、eSIMの設定方法や海外旅行での活用を解説する専門メディア。株式会社モバイル・プランニングが運営。2009年創業の通信のプロとして、NETAGEのWiFiレンタルや2023年からのeSIM・プリペイドSIM販売(プリペイドSIMどっとこむ)で通信をサポート。木暮祐一(モバイル通信専門家)、山根康宏(海外通信研究家)の寄稿で最新情報をお届け!