iPhone XRはeSIM対応している?設定方法や注意点をわかりやすく解説

iPhone XRは、2018年に発売されたiPhoneシリーズの中でも、eSIM対応やカラーバリエーションの豊富さという特徴で多くの注目を集めたモデルです。特にeSIMについては契約情報をオンラインで書き込むだけで即日開通が可能となることから、利便性が大幅に向上しました。
この記事では、iPhone XRが対応しているeSIMの仕組みや設定方法、デュアルSIMの活用法、さらに注意点を紹介します。
目次
eSIMとは?
eSIMは「embedded SIM(埋め込み型SIM)」の略で、スマートフォン本体に組み込まれているSIMを指します。従来の物理SIMカードのように差し替える必要がなく、契約情報や電話番号を遠隔で書き込むことで、通話やデータ通信を利用することができます。設定はすべてオンラインで行えるため、カードを抜き差しする手間がなく、利便性や柔軟性が大きく高まっています。
また、複数の通信プランを切り替えて利用できることや、海外旅行の際に現地回線をすぐに追加できる点もメリットです。機種変更や契約内容の変更もオンラインで完結できるため、ユーザーの負担が減り、快適で効率的な通信環境を提供する仕組みとして、今後ますます普及が進むと期待されています。
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【2024年最新】eSIM(イーシム)とは?基本的な特長と普及が進む背景、課題について解説!
iPhone XR について
iPhone XRは2018年10月に発売された機種で、同年に上位モデルの「iPhone XS」が発売されています。主なスペックは以下のとおりです。
iPhone XR | iPhone XS | |
---|---|---|
ディスプレイ | 6.1インチ 液晶 1,792×828ピクセル |
5.8インチ 有機EL 2,436×1,125ピクセル |
プロセッサ | A12 Bionic | |
ストレージ | 64GB、128GB、256GB | 64GB、256GB、512GB |
RAM | 3GB | 4GB |
カメラ | ・アウトカメラ 広角:1200万画素(F1.8) ・インカメラ700万画素(F2.2) |
・アウトカメラ 広角:1200万画素(F1.8) 望遠:1200万画素(F2.4) ・インカメラ 700万画素(F2.2) |
その他機能 | eSIM、Face IDなど |
iPhone XRの特徴はなんといってもカラーバリエーションの豊富さで、(PRODUCT)RED、イエロー、ホワイト、コーラル、ブラック、ブルーの6色展開しています。また当時発売されていた中ではデザインについても評価されています。

ちなみに、iPhone XRの正式なサポート終了日は2025年9月時点で発表されていません。Appleでは、製品発売から約7〜8年間サポートを提供していることから、販売終了は過去の事例を踏まえると2026年ごろまで継続される可能性があります。サポート終了後はセキュリティリスクが高まるため、十分注意が必要です。
iPhone XRはeSIMに対応してる?
ずばり言うと、iPhone XRは、eSIMに対応しています。iPhone XSも同様に対応しています。
そのため、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルといったキャリアや格安SIM業者(MVNO)などの通信会社が提供しているeSIMであれば利用することができます。
契約方法は、主要キャリアではオンラインで申し込みができる他、店舗での契約も可能です。格安SIM業者の場合、多くは公式サイトでの申し込みを推奨していますが、一部の家電量販店でも契約可能です。
▼ ほかのiPhoneシリーズのeSIM対応状況についてはこちらをチェック
iPhoneでデュアルSIMを使ってみよう|メリットやおすすめ業者も – esim.love
iPhone XRを利用するメリット
ここでは、iPhone XRを利用するうえで得られるメリットを5つ紹介します。
eSIMが利用できる
iPhone XRは、同時期に登場したiPhone XSと並び、物理SIMカードに加えてeSIMを利用できる初期のモデルとして大きな注目を集めました。この機能により、従来のようにカードを差し替える必要がなく契約情報を端末に直接書き込めるようになり、通信の自由度と利便性が大幅に向上しました。
結果として、eSIMという仕組みが一般ユーザーに広く認知される契機となり、その後は世界的に標準的な通信方法として普及しています。さらに、LINEMOが公開した調査によれば国内の約8割がeSIMを認知しており、今後も利用拡大と普及が加速すると期待されています。
オンラインで即日開通が可能
eSIMは、通信キャリアに申し込んでから利用開始までの時間が非常に短い点が大きな特長です。契約審査が完了すると、設定と開通手続きを行うだけで即座にインターネットが使えるようになります。早ければ申し込み当日に利用開始できるため、急な出張や旅行、引っ越しなどですぐに通信環境を整えたい人には非常に便利です。
これに対し、従来の物理SIMカードはインターネット上で申し込むと郵送で届くまでに数日から最大1週間かかることがあり、その間は通信を利用できないリスクがあります。申し込み後すぐに使いたい人にとって、即時性と利便性を兼ね備えたeSIMは理想的な選択肢であり、今後も需要と普及がさらに高まっていくと強く期待されています。
コストパフォーマンス抜群
iPhone XRは2018年に発売された機種で、現在では中古市場で1万円から2万円前後で購入できるコストパフォーマンスに優れたモデルです。写真撮影やビデオ視聴、SNSの利用、軽いゲームなど日常的な用途には十分な性能を備えており、価格と機能のバランスが非常に良いと評価されています。さらに、比較的安価で入手しやすいためサブ機として使うユーザーも少なくありません。
ただしiPhone XRは将来的に最新iOSのサポートが終了する可能性があるため、長期利用を検討する場合は公式情報を確認してください。
デュアルSIM(物理SIM+eSIM)対応
iPhone XRは、iOS 12.1以降を搭載したiPhone XSと同様に、デュアルSIMに対応した初期モデルのひとつです。物理的なNano-SIMカードと、デジタルSIMであるeSIMを組み合わせて使用でき、1台のiPhoneで2つの電話番号や通信プランを同時に運用できます。これにより、仕事用とプライベート用で番号を使い分けたり、国内用と海外用のプランを併用したりと、柔軟に活用できるのが大きな魅力です。
特に海外旅行や出張時には、現地の通信プランを追加して使えるため、利便性が大きく向上します。ただし、通信事業者によってはeSIMやデュアルSIMの対応状況が異なるため、利用前に公式サイトで対応状況を確認しておくことが大切です。
カラーバリエーションが豊富
iPhone XRは、当時のiPhoneシリーズで最多となるブラック、ホワイト、ブルー、イエロー、コーラル、そして(PRODUCT)REDの6色のカラーバリエーションを展開しています。明るくポップな色合いからシックで落ち着いた色まで選べるため、年齢や性別を問わず人気を集めました。
特に(PRODUCT)REDは、HIV支援団体「RED」とのパートナーシップで誕生した特別モデルで、売上の一部が世界エイズ・結核・マラリア対策基金に寄付されます。
このように、デザイン性の高さに加え社会的意義も兼ね備えたiPhone XRは、多くのユーザーから支持を得たモデルといえるでしょう。
iPhone XRでeSIMを利用してみよう
ここではiPhone XRでeSIMを利用するための手順について紹介します。
事前準備
iPhone XRのeSIMを利用するためには、事前準備が必要です。ここではその方法について紹介します。
1. eSIMの契約
まず、eSIMを利用するには、通信プランを選び、契約を行う必要があります。契約が完了したら、キャリアや格安SIM業者(MVNO)が提供するeSIMプロファイルをダウンロードし、iPhoneにインストールしましょう。
2. データのバックアップ
設定を始める前に、iCloudやiTunesなどを使って、連絡先・メッセージ・アプリのデータなどを必ずバックアップしておくことをおすすめします。これにより万が一、設定中にトラブルが起きても、大切なデータをしっかり守ることができます。
3. SIMロックの解除
異なるキャリアのSIMを利用する場合は、iPhoneのSIMロックを解除する必要があります。SIMロックがかかっていると、特定のキャリアのSIMカードしか使えません。通常は、購入から一定期間が経過していれば(契約状況によって異なります)、無料または少額の手数料で解除できます。
詳しくは、キャリアの店舗や公式サイトのヘルプページを確認してください。
iPhoneの設定
ここではiPhone XRでeSIMを利用するための設定方法について紹介します。
1. iPhone XRでeSIMを設定する
eSIMを設定するには、「モバイル通信サービスを設定」をタップし、提供されたQRコードをカメラでスキャンするか、キャリアの公式アプリからプロファイルをダウンロードします。
通知から直接設定する場合は「eSIMを設定」をタップします。QRコードなどでモバイル通信プランを追加した場合は、eSIMアクティベート画面の「続ける」をタップし、画面の案内に従ってモバイル通信プランを追加します。
2. モバイル通信プランの名前を設定する
各回線には個別の名前を付けられます。回線をタップして「モバイル通信プランの名称」を入力しましょう。
例:「仕事用」「プライベート用」など、用途に応じて設定するとわかりやすくなります。
3.モバイルデータ通信のデフォルト回線選択
デュアルSIMを使う場合のみですが、メイン回線とサブ回線のデータ通信の切り替えを許可するための設定を行います。
- 1.「モバイルデータ通信」をタップし、デフォルトで使用する回線を選びます。
- 2.通信料を抑えたい場合は、データ通信料の安い回線をデフォルトに設定すると便利です。
- 3.「モバイルデータ通信の切り替えを許可」をオンにすると、電波状況や利用可能範囲に応じて自動的に回線を切り替えられます。
4. 通話回線のデフォルト回線を選択する
音声通話を利用する場合は、「デフォルトの音声回線」をタップして、通話に使う回線を選択します。設定した回線が、通常の通話やSMSの送受信に使用されます。
SIMの切り替え方法
iPhone XRでeSIMを利用する際は、デュアルSIMで運用でき、データ回線や通話回線を切り替えて使うことも可能です。ここでは、その切り替え方法を紹介します。
データ回線を切り替える場合
- 1.「設定」>「モバイル通信」>「モバイルデータ通信」をタップします。
- 2.現在接続中の回線が表示されるので、データ通信に使いたいSIMを選択すると設定完了です。
通話回線を切り替える場合
- 1.「設定」>「モバイル通信」>「デフォルトの音声回線」をタップします。
- 2.表示された回線から、通話に使いたいSIMを選択すれば設定完了です。
※ 通話中にダイヤル画面上部からSIMを切り替えることもできます。
iPhone eSIMに関するよくある質問(FAQ)
ここではiPhone eSIMについてよくある質問を紹介します。
eSIMが使えるiPhoneは?
eSIMが使えるiPhoneは、2018年に登場したiPhone XS、iPhone XR以降のモデルです。これらの機種では物理SIMに加えてeSIMが利用でき、対応する通信事業者やグローバルサービスプロバイダで契約が可能です。
▼詳細はこちらのページでも紹介しています。
iPhoneでデュアルSIMを使ってみよう|メリットやおすすめ業者も – esim.love
iPhoneはSIMカードとeSIMを併用できますか?
iPhoneは物理SIMカードとeSIMを併用でき、「デュアルSIM」機能として利用可能です。この機能はiPhone XRやXS以降のモデルに搭載され、1台で2つの電話番号や通信プランを同時に使い分けられるのが魅力です。
たとえば仕事用とプライベート用を分けたり、国内と海外のプランを併用することもできます。さらにiPhone 13以降では、物理SIMとeSIMに加え、地域によってはeSIMを2枚同時に利用でき、より柔軟な通信環境を構築できます。
iPhoneでeSIMに切り替えるには?
iPhoneでeSIMに切り替えるには、「設定」アプリから「モバイル通信」を開き、「SIM」または「eSIMに変更」をタップします。画面の案内に従って「モバイル通信プランを変更」し、「eSIMに変更」を選択するとアクティベートが開始されます。
プリペイドeSIMはどこを選んだらいい?
iPhone XRにおすすめであるeSIMについていろいろ紹介してきましたが、ではどこのeSIMはどこを選んだらいいのか悩みますよね。おすすめは、ずばり「プリペイドeSIM」です。おすすめポイントは以下の3点です。

・豊富なプランと安心のドコモ回線
「プリペイドeSIM」は、「135GB(91日間)プラン」や、「90GB(61日間)プラン」、「3GB(8日間)プラン」など日本国内向けにデータ通信量や利用期間が異なる様々なプランを揃えています。
さらに、国内最大キャリアであるドコモの回線を利用しているため、山間部や沿岸部、地下といった電波が届きにくい場所でも繋がりやすかったり、混雑しやすい時間帯も速度が落ちずに快適に通信が繋がりやすかったりします。
・チャージで繰り返し利用可能
「プリペイドeSIM」では、利用期間およびデータ容量が残っており、かつモバイル・プランニングから購入されたSIMであれば、チャージにより繰り返し利用することが可能です。そのため、利用期間に余裕はあるものの、データ容量が残り少なく、利用できなくなると困る場合におすすめです。
ただし、毎週火曜22時から翌水曜9時までのメンテナンス中に購入された場合は、メンテナンス終了後にチャージが反映されますので、注意が必要です。あわせて、本サービスは海外では利用できず、日本国内のみで利用可能である点にもご注意ください。
・充実したサポート体制とわかりやすい設定ガイド
「プリペイドeSIM」は、初めてプリペイドeSIMを使用するユーザーでも安心して利用できるよう、充実したサポート体制を整えています。
また、電話相談可能なサポートセンターがあり、疑問や問題が発生した場合でも安心してサポートを受けられます。また、FAQセクションや設定ガイドも充実しており、簡単に設定方法を確認できます。
まとめ
iPhone XRは、価格の手頃さに加え、eSIMやデュアルSIMなど柔軟な通信機能を備えた実用的なモデルです。今すぐ使いたい人にとってオンラインで即日開通できる点は大きな魅力で、日常利用から海外旅行まで幅広く活用できます。
ただしサポートは2026年までと見込まれているため、長期的には買い替えを検討することも必要です。
本記事がiPhoneXRでeSIMを利用する際の参考になれば幸いです。

eSIM.loveは、eSIMの設定方法や海外旅行での活用を解説する専門メディア。株式会社モバイル・プランニングが運営。2009年創業の通信のプロとして、NETAGEのWiFiレンタルや2023年からのeSIM・プリペイドSIM販売(プリペイドSIMどっとこむ)で通信をサポート。木暮祐一(モバイル通信専門家)、山根康宏(海外通信研究家)の寄稿で最新情報をお届け!