サムスンがタブレット「Galaxy Tab S11 Ultra」やハイエンドスマホ「Galaxy S25 FE」を発表
2025年9月4日、サムスンはドイツ・ベルリンで新型スマートフォン「Galaxy S25 FE」、薄型タブレット「Galaxy Tab S11」「Galaxy Tab S11 Ultra」の3モデルを発表しました。このうち「Galaxy Tab S11」「Galaxy Tab S11 Ultra」は日本でも発売されます。また「Galaxy S25 FE」は1年前のモデルが12月に日本で出たことから、追って発売になることでしょう。ベルリンで開催された展示会、IFA 2025のサムスンブースでこの新機種をさっそく見てきました。
目次
iPad Proと同じ薄さで大画面の「Galaxy Tab S11 Ultra」
Galaxy Tab S11 Ultraは14.6インチとタブレットとしては最大クラスの画面を持つ製品です。とにかく「大きい」というのが第一印象。ベゼルの幅も狭く、フロントカメラも水滴型ノッチの出っ張りが目立たず、画面を遮るものがほとんどありません。
Galaxy Tab S11 Ultraは大型サイズのタブレット
本体サイズは横326.36 x 縦208.5mm、厚さは5.1mm。これは最薄タブレットとして知られるアップルの「iPad Pro 13(2024年モデル)」と同等です。また重量は692g。前モデル「Galaxy Tab S10 Ultra」より0.4mm薄くなり、重量も26g軽くなりました。背面カメラは1300万画素の広角と800万画素の超広角の2つを搭載。
大画面なのに薄くて軽い
付属の専用スタイラス「Sペン」は六角形の断面で鉛筆のような形状。本体の上部にマグネットで取り付けできます。このSペンは充電不要で使えるのが最大の特徴。ワコムの電磁誘導方式(EMR)を採用しており、書き心地も快適です。なお前モデルでは充電機能・Bluetoothが内蔵されていましたが、これはカメラのリモートシャッター用などに使うものでした。Sペンはサムスンのどのモデル用でも、手書きをする分には充電は不要です。
鉛筆のような形のSペン
実際に画面に書いてみました。なおDeXモードを起動すると、この大きな画面内に複数のウィンドウを表示できます。アプリをPCのように使うことができるのです。メモを書きながらWEBを開いてSNSを見る、のように、大画面だからこそDeXモードを便利に使うことができます。
DeXモードでメモに手書きも快適だ
キーボードカバーも用意されており、ノートPCのような使い方もできます。それぞれのキーは適度なクリック感もあり、しっかりと文字を入力できます。長文の入力も十分実用的です。
キーボードカバーを装着
チップセットはMediatekのDimensity 9400+を採用、11,600mAhで45Wの急速充電に対応します。日本では9月19日に発売開始で、メモリ12GBとストレージ256GBモデルが19万3000円からとなっています。また今回発表された3つの製品、タブレットもスマートフォンも当然のことながらeSIMに対応しています。
eSIMももちろん使用可能だ
手ごろなサイズのハイエンドタブレット「Galaxy Tab S11」
Galaxy Tab S11はGalaxy Tab S11 Ultraを二回り以上小型にした、片手でも楽に持てるサイズのタブレットです。チップセットはUltra同様にMediaTek Dimensity 9400+を搭載しており、こちらも十分なハイエンドモデルです。
Galaxy Tab S11とGalaxy Tab S11 Ultraのサイズ比較
画面サイズは11インチ、本体サイズは253.8 x 165.3 x 5.5 mm、469gです。カメラは1300万画素1つのみで、バッテリーは6400mAh、45W充電に対応。Ultra同様にSペン付属、キーボードカバーも提供されます。発売時期はUltraと同じ9月19日、価格はメモリー12GB+ストレージ128GBモデルが12万9030円からとなっています。
小ぶりだがスペックは十分高い
価格を抑えたハイエンドスマホ「Galaxy S25 FE」
Galaxy S25 FEは6.7インチ画面を持つスマートフォンです。本体サイズは161.3 x 76.6 x 7.4mm、重量は200gを切る190g。画面はCorning Gorilla Glass Victus+でカバーされているため、保護ガラスなどを貼らなくても傷がつきにくい構造になっています。
高性能なスマートフォン、Galaxy S25 FE
FEモデルは上位モデルの「Galaxy S25 Ultra」や「Galaxy S25」より一つ下のモデル、という位置づけになります。チップセットはサムスンのExynos 9400で、クアルコムのハイエンドチップセットと比較すると1世代前相当の性能を持ちます。もちろん十分性能は高く、今回の3モデルはもちろん、既存のサムスンのスマートフォンが搭載するグーグルのGeminiやサムスンのGalaxy AIなど、AIアシスタント機能も快適に利用できます。
GeminiなどAIもサクサク動く
カメラは5000万画素広角、1200万画素超広角、800万画素3倍望遠。小型サイズながら上位モデルの「Galaxy S25」が5000万画素+1000万画素+1000万画素の組み合わせであり、センサーサイズが小型になっているとはいえ、超広角はGalaxy S25 FEのほうが高画質。このあたりの性能は上位モデルとほぼ同等になっているわけです。
トリプルカメラを搭載
バッテリーは4900mAh、45Wの急速充電と、25Wの無線充電に対応します。現時点では日本発売のアナウンスはありませんが、昨年モデルの「Galaxy S24 FE」が12月に登場したことにより、同時期に出てくることが予想されます。どちらのモデルもアメリカでは650ドルで変わりません。円安とはいえ、サムスンは前モデルと同等価格で新製品を投入予定のため、Galaxy S25 FEはGalaxy S24 FEと同等の8万円程度で出てくる可能性が高いでしょう。
日本登場が楽しみな製品だ
香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。