プランの多さが魅力の「Strong eSIM」を中東で使ってみた

これまで様々なeSIMをテストしてきましたが、今回試したのは「Strong eSIM」。ドバイで使えるeSIMを探していたところ、ネットで「5Gで快適速度が利用可能だった」との評判をいくつか見かけたので購入してみました。なおテストに使ったスマートフォンは日本販売のグーグル「Pixel 9 Pro」です。
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多彩なプランのStrong eSIM
Strong eSIMはイギリスベースの海外向けeSIMプロバイダです。世界各国及び地域別のeSIMをリリースしている点では他社と同様のサービスを展開しています。今回はアラブ首長国連邦、ドバイで使うためにプランを検索しましたが、100MBで7日1.9ドルというトランジットなどでも使える少量・低額プランから、50GBで180日、198.9ドルという長期滞在プランまで多彩な料金を展開しています。

Strong eSIM
ブラウザから簡単購入
Strong eSIMはアプリが無いため、eSIMの購入はブラウザからとなります。またユーザー登録ができるものの、データ残量の確認機能が無いために、あえて登録する必要はないと思います。スマートフォンをWi-Fiに接続後、Storong eSIMのWEBページにアクセス、検索窓に国名(今回はUnited Arab Emirates)を入力して検索します。
今回は5日間の滞在。日中は展示会の取材でデータを使う時間はあまりないので、7日間5GBで14.9ドル(約2300円)プランを購入してみます。プランを選択後、画面一番下の「Proceed to checkout」をタップ。

アプリが無いためブラウザから購入
この後は個人情報を入れていきますが、フルに住所を入れるのはやや面倒なものの、画面推移は少なく使いやすいと感じます。その後、支払い画面でPayPalかクレジットカードが選択できます。

個人情報を入力後に支払い
今回はPayPalで支払い。すぐに支払いが完了し、メールでQRコードが届きます。約5分でeSIMが買えたので早い方でしょう。

購入まではスムーズに進む
eSIMインストール中、SIMキャリア名は「Carrir」という名称でした。インストール終了後にはローミングをONにします。Wi-FiをOFFにすると、すぐに5Gの回線をつかみました。またインストール完了後には地元キャリアe&(Etisalat)からのSMSが届きました。回線は同社のものを利用します。UAE No.1キャリアなので品質は期待できます。

ローミングはONにする。現地キャリアはe&
5Gは快適、地下では4Gのエリアもあり
ドバイの空港では700Mbps弱と、5Gならではの高速接続が可能です。なお空港はWi-Fiが飛んでいるのでスピードテスト以外でデータ通信を使うのはもったいないですね。

ドバイ空港ターミナル1での速度
今回は中東最大のIT展示会、GITEX 2025の取材にドバイを訪れましたが、展示会場では若干速度が低めながらも500Mbpsをキープ。ビデオ会議などもスムーズに行えます。

展示会場でも速度低下はこの程度
一方、ドバイを走るメトロでは、地下エリアの一部駅などで5Gから4Gに速度が落ちることも。その場合は30Mbpsから50Mbpsでしたが、一般的な使い方をする分には問題ありません。

ドバイメトロの一部駅地下ホームは4G
今回最速だったのはコスパのいいホテルの集まるSalah Al Din駅エリア。800Mbps前後を出しており、これがStrong eSIMのUAEサービスの最高速度だと思われます。

800Mbpsを瞬間的に超えることもあった

こちらはその最速エリアで食べたイエメン料理
ドバイのスマートフォン通信インフラはほぼ全域で快適な一方、料金の安いホテルのWi-Fiは速度が遅いところもまだあります。ドバイに行く場合は何かしらのeSIMを準備するのは必須と言えるでしょう。

スマートフォンではどこでも快適通信できる
香港在住の携帯電話研究家。海外(特に中国)のスマートフォンや通信事情に精通。IoT、スマートシティー、MaaS、インダストリアルデザインなど活動の幅は広い。最新機種のみならずジャンク品から百万円のラグジュアリーモデルまであらゆる携帯電話・スマートフォンを購入する収集家でもあり、その数はまもなく1800台に達する。


