1台のスマホで2回線使えるデュアルSIMとは>OPPO Reno9 A編
デュアルSIMとは、1台のスマホで2つのSIM(通信回線)を利用することです。SIMとは通信事業者との契約情報、すなわち電話番号などの加入者情報が記録されているICカードです。さらにオンラインで加入者情報を書き換え可能なeSIMも一般化してきました。eSIMの拡がりと共に、このデュアルSIM機能も認知が広まってきましたが、本稿ではAndroidスマホでも利用ユーザーが多いOPPO Reno9 AのデュアルSIM機能とその使い方について解説します。現在OPPOから販売されている主要なスマホもほぼ同様に利用できます。
目次
Reno9 Aは2枚の物理SIMを挿入できる
Reno9 Aは本体上部左サイドにSIMトレイがあります。SIMトレイは、2枚の物理SIMカードか、または1枚の物理SIMカード+マイクロSDカードを乗せて本体に挿入できます。すなわち、外部メディアとしてマイクロSDカードを使用する場合は物理SIMカードが1枚しか利用できません。
デュアルSIMでReno9 Aを使う際に、マイクロSDカードも使用したいという場合は、1つの回線はeSIMで利用すればOKです。
Reno9 AのデュアルSIMの設定
Reno9 Aに新たなSIMを挿入すると、「SIMが変更されました」というメッセージが表示されます。このまま「設定の変更」をタップし、デュアルSIMの設定に入ることもできますし、トップ画面から「設定」から「モバイルネットワーク」を選択してデュアルSIMの設定をすることもできます。
ここで挿入したSIMがNTTドコモやauなどの大手通信事業者のSIMであればもうこの状態で通信が可能です。一方でMVNOのSIMを使用してデータ通信を使用する場合にはアクセスポイントの設定が必要になります。
Reno9 Aには主要なMVNOのアクセスポイントがあらかじめ用意されていますが、もし一覧にないMVNOを使用する際には、上記画像右の画面上ににある「+」をタップしてMVNO事業者が指定するアクセスポイントの情報を手動追加します。
Reno9 AにeSIMを追加する
もしReno9 AでeSIMを使いたい場合は、「設定」→「モバイルネットワーク」→「eSIM」の画面でeSIMをONにします。
これでReno9 AでeSIMの利用が可能になりました。なおReno9 AでeSIMを使用する場合はSIM2(SIMトレイに入れている物理SIMの片方のスロット)が無効になるので注意しましょう。物理SIM+eSIMで使用する場合には、物理SIMをSIMトレイの「SIM1」に設置する必要があります。
続いて、利用したい通信事業者のeSIMプロファイルをダウンロードします。eSIMの契約手続きからプロファイルのダウンロードまでは通信事業者の方法に従ってください。今回は楽天モバイルのeSIMをダウンロードし、Reno9 Aに設定してみました。楽天モバイルのeSIM設定詳細は省きます。(こちらの記事を参考にしてください)
楽天モバイルのeSIMの場合、Reno9 AではeSIMを「ON」に設定したうえで、あとは「My楽天モバイル」アプリ上でeSIMプロファイルをダウンロードするだけで自動的にReno9 Aで利用可能になります(上記画像右)。続いて「モバイルネットワーク」の設定画面から、通話やインターネットをどちらの回線で使用するかなどを設定します。
Reno9 Aで2つの回線の使い分け設定をする
Reno9 Aでは、デュアルSIMで使用する各SIMに名称を自由に設定することができます。
またデュアルSIMで音声通話やインターネット(データ通信)をどの回線で利用するかの設定は次の通りです。
Reno9 Aでは「設定」→「モバイルネットワーク」と進み、この設定画面で「通話」「インターネット」にそれぞれ利用したい回線を設定します。「通話」に関しては「常に確認する」という設定も可能です(上記画像左)。これを選択した場合は、音声通話で発信するたびにSIMの選択が求められます(上記画像中央)。また音声発信の途中にも画面上の「その他」から「SIMを変更」のアイコンをタップすることで発信中の通話を一度切断し、もう一つの回線から自動的に再発信してくれます(上記画像右)。
デュアルSIMのメリット
当eSIM.loveの記事でもたびたびデュアルSIMを使うメリットをご紹介してきましたが、1台のスマホに2つ(あるいはそれ以上)の回線を追加することで、より便利な使い方が可能です。
①1台のスマホで2つの電話番号を持てる
まずデュアルSIMの最大のメリットは、2つの電話番号を使い分けられることでしょう。たとえば仕事用とプライベート用など、相手によって使い分けたり、料金請求を回線ごとに分けたりといった使い方ができます。
②通信障害の際には通信の迂回路を確保
2つの回線をセレクトする際に、異なる通信事業者のネットワークに対応したSIMを使用することで、万が一通信障害等が発生して通信ができない際に別のネットワークを迂回することで障害を回避できます。
③工夫次第で料金の節約も
どういった使い分けをするか次第ではありますが、たとえば通話専用に使いたいSIMと、データ通信専用のSIMを組み合わせることで、大手通信事業者で1つのSIMを契約するよりも安価に利用することも可能です。
スマホのデュアルSIM機能を早速活用してみよう
SIMの追加は、eSIMに対応した通信事業者を選べば、オンラインで簡単に申し込めてすぐにも利用可能です。ぜひ、お得そうで気になったeSIMを見つけたら試してみましょう。海外旅行へ行く際にも、旅行者用のプリペイドeSIMが多数ラインアップされています。大手通信事業者の国際ローミングサービスを利用するより安価に海外で通信ができますよ。
名桜大学人間健康学部健康情報学科教授。’90年代から携帯電話端末のレビューやサービスの解説を行ってきた。携帯電話情報サイトの編集長などを務めた後、2009年に大学教員に転身。以後スマートフォンの社会での活用などを研究テーマとして活躍。現在は医療・ヘルスケア分野へのデジタルデバイスの応用を中心に研究に従事。携帯電話コレクターとしても知られる。